出店前に知っておきたい楽天の違反点数制度(ペナルティ)とは?

出店前に知っておきたい楽天の違反点数制度(ペナルティ)とは?

みなさんは2016年9月から始まった楽天ペナルティ制度をご存じですか。

楽天市場にはユーザーを守るために設けたペナルティ制度があります。

ときには厳しいペナルティが発生することもありますが、この制度によって楽天市場の安全性や信頼性に繋がっているとも言えます。

ここでは「ペナルティ制度について」「出店時に注意すべき違反行為」などをご紹介します。

また「ペナルティを受けたときの対処法」などもご紹介するので、これから楽天プラットホームで出店を考えている人・すでに出店していてペナルティについてよく理解していない人はぜひ参考にしてみてください。

目次

ペナルティ制度とは

ペナルティ制度とは

ペナルティ制度とは、楽天出店者が楽天内の規範に違反した場合にペナルティが課せられる制度です。

ユーザーを守るために作られた制度で、他のプラットホームでも同様の制度が定められていることもあります。

どんな仕組み?

違反点数制度とも呼ばれていて、違反した内容によって点数が加算され、その積算点数によってそれぞれ異なるペナルティが課せられるという仕組みです。

この違反点数は、毎年1月1日にリセットされる年間積載制度が採用されています。

  • 違反内容によって違う違反点数が加算される
  • 毎年1月1日で点数がリセットされる

違反内容によって違反点数が加算される

違反した内容によって違う点数が加算されていきます。

加点される点数は、5・15・20・35・80・100点です。

これらの点数の年間点数積算数によって違反レベル(レベル1~5)に振り分けられ、レベルによって受けるペナルティが変わります。

違反レベル年間点数積算数
レベル135点
レベル255点
レベル375点
レベル480点
レベル5100点

年に1回積算点数がリセットされる

この制度では、1年間点数が累積して、毎年1月1日にリセットされるという仕組みです。

ペナルティ制度はこのような基本的にこのような仕組みです。

ペナルティの内容は?

規約違反をすると、点数によって違うペナルティを受けますが、具体的にはどのような内容なのでしょうか。

  • ランキングへの掲載制限をする
  • 検索表示の順位をダウンさせる
  • 一部媒体への掲載制限を設ける
  • R-Mailの利用に制限を設ける
  • 一時改装中扱いの処理とする
  • 違約金が発生する
  • 契約解除となる

規約に違反した場合は、このような内容のペナルティが課せられます。

どれもショップ経営にはダメージを与えるようなものなので、できれば受けたくないものばかりでしょう。

ペナルティの内容は、違反積算点数や違反レベルによって変わるので注意しましょう。

一般的に違反積算点数が高くなればなるほどペナルティの内容も重くなります。

違反点数ごとのペナルティについて

では、これから違反点数ごとのペナルティ内容をご紹介します。

違反レベル年間累積点数ランキングの掲載制限検索表示順位のダウン一部媒体への制限R-Maiの制限一時改装中処理違約金
レベル1357日7日7日10万円
レベル25514日14日14日14日40万円
レベル37521日21日21日21日70万円
レベル48028日28日28日14日140万円
レベル5-A10056日56日56日28日300万円
レベル5-B原則契約解除損害による

出典:楽天市場「安心・安全なショッピング環境をつくるためのガイドライン

上の表でも分かるように、累積点数が高くなるにつれてペナルティの内容が厳しくなっています。

一番違反レベルの高いレベル5-Bのペナルティは、契約解除で違約金も明記されていません。

楽天で出店する際には、ルールを守って安全な運営を心がけましょう。

なぜこのような制度ができたか?

最初は悪質業者を見極めるためにつくられたようですが、ユーザーが安心安全に利用できるようにという楽天の思いからこの制度は生まれました。

ユーザーが安全に楽天市場を利用できるようにするために、運営者側の不正行為をガイドラインで定めています。

一見店舗運営者にとっては厳しい内容と思われますが、このような厳しい制度のおかげで安全性が保たれているとも言えます。

では、次にペナルティを受けてしまう理由をご紹介します。

なぜ規約違反をしてしまうのか?

なぜ規約違反をしてしまうのか?

ショップを開設する人の多くは規約違反をするとペナルティを受けるということを知っています。

では、事前に知っているにも関わらず違反をしてしまうのには何か原因があるでしょう。

これからその原因についてご紹介します。

禁止事項が多いから

実は、ペナルティ対象となる禁止事項は多いです。

そのため、禁止事項について書かれた規約を一度読んでも覚えきれないという声も上がっています。

プラットホームについての禁止事項は思っているより多いため、細かいところまで理解して気を抜かず運営していきましょう。

スタッフ全員が禁止事項について理解していないから

楽天市場を運営している人は禁止事項について理解していることが多いですが、スタッフによっては禁止事項を理解せずに働いている人もいます。

スタッフが行った行動が禁止事項に当てはまった場合でもペナルティの対象となるのでスタッフを含めた全員が禁止事項を把握していることが大切です。

楽天でショップを運営する際には、まずペナルティ制度について理解することが大切です。

スムーズに運営できるように、まずはペナルティ制度を詳しく知っていきましょう。

次に、楽天出店時に注意すべき行動についてご紹介します。

【商品登録~販促時の対応】楽天出店時に注意すべき

【商品登録~販促時の対応】楽天出店時に注意すべき

これから楽天出店時に気を付けるべき違反行動についてご紹介します。

違反行為とは知らずについやってしまいがちな行動もあるので、事前にチェックしていきましょう。

まずは商品登録~販促時の対応で注意すべき行動を解説します。

取り扱い禁止商品を販売しない

販売する商品には取り扱いを禁止されているものがあります。

取り扱い禁止商品を販売しないようにしましょう。

  • 法律で所持や販売が禁止されているもの(薬物・銃刀類・刀剣類など)
  • モラル・公序良俗に反したもの(使用済み下着・制服など)
  • 譲渡・転売が禁止されているもの(クレジットカード・キャッシュカードなど)
  • 悪用される可能性があるもの(身分証明となるもの)
  • 青少年保護の観点から好ましくないもの(アダルトグッズなど)
  • 危険物(爆発物など)
  • 他者の利益や権利を侵害する可能性があるもの(偽物のブランド品など)
  • その他

取り扱い禁止商品を販売する行為は契約解除に至る可能性も高い行動です。

販売する物品が取り扱い可能かどうかは事前に確認しておきましょう。

無断出品禁止の商品は事前審査を受けよう

楽天市場で販売する物品には、禁止まではいかなくても事前審査が必要なものもあります。

事前審査が必要な商品は以下の通りです。

  • 医薬品など
  • 化粧品・健康食品など
  • 携帯電話中古端末
  • ライセンス商材
  • 販売許可が必要な商品(食品・酒類・中古品など)
  • 検査キッド
  • 金券類
  • 生体類(哺乳類・鳥類・爬虫類は販売禁止) 

事前審査が必要な商品を審査なしで販売するとペナルティの対象となるので注意が必要です。

販売しようとしている商品が禁止商品でなくても事前審査が必要な可能性があるということを知っておきましょう。

商品表記違反に注意しよう

商品を販売する際には、医薬品医療機器等法・景品表示法・食品衛生法・健康増進法などの法律に違反しないように注意しましょう。

例えば、健康食品の効果や効能を記載すると法律違反になる可能性が高いので表現の仕方に注意が必要です。

食品や化粧品の宣伝をする際には法的に違反でない表現を使うことが大切です。

ちなみに…

医薬品医療機器等法に違反した場合→35点の違反点数となります。

薬機法の詳細について知りたい方は東京都保健医療局のホームページから調べてみましょう。

リンクの貼り付けはしない

楽天市場のショップ内に外部サイトにつながるリンクを貼り付けると違反行為となります。

外部サイトの貼り付けが禁止事項になっている理由は、楽天市場から自社ホームページに誘導し、そこから商品を購入させるという流れは楽天にとって不利益となるからです。

楽天市場でショップを開設する際には、外部リンクの貼り付けをしないようにしましょう。

過剰な表現に注意しよう

楽天で商品を販売する際には、以下のような過剰表現に注意しましょう。

  • 最安
  • №1
  • 日本一
  • 世界一 
  • トップ

など、客観的に証明できるようなデータがないのにも関わらず上のような表現をするのは禁止されています。

過剰な表現をする場合には、その表現をしてもおかしくないと思えるほどのデータが必要です。

ちなみに…

過剰表現をした場合→20点の違反点数となります。

他店との比較するような表現に注意しよう

楽天で商品を販売する際には、他店と比較しないようにしましょう。

同じような商品を販売しているショップの名前を出して比較するような宣伝方法は禁止されています。

ちなみに…

他店と比較した場合→20点の違反点数となります。

誤解を与えるような表現に注意しよう

楽天で商品を販売する際には、ユーザーが誤解するような表現に注意しましょう。

  • 有名ブランド風
  • 商品と関係のないキーワードで集客する(話題のニュースやアイドル名など)

など

ちなみに…

誤解するような表現をした場合→35点の違反点数となります。

画像の無断使用はしない

楽天で商品を販売する際には、画像の無断使用に注意しましょう。

有名人の写真を無許可で使用するなどの行為は違反行為となります。

画像を使用する際には、許可を得ている画像や商用可能なフリー素材などを使用するようにしましょう。

ちなみに…

画像の無断使用をした場合→100点の違反点数となる可能性があります。

ショップの関係者がレビューを投稿しない

楽天で商品を販売する際には、ショップ関係者(ショップ役員・従業員・提携先・友人・家族など)がレビューを投稿してはいけないという決まりがあります。

この禁止事項を知らずにショップ関係者がレビューを投稿した場合も違反となるため注意が必要です。

ちなみに…

ショップ関係者がレビュー投稿した場合→80点の違反点数となる可能性があります。

レビュー投稿を条件にして特典を与えない

楽天で商品を販売する際には、レビュー投稿を条件に特典を与えるのは禁止されています。

ただし、内容によっては特典が許可される場合があるので、見極めが重要です。

例えば、「レビューをすれば次回注文時に使えるクーポン配布」などの特典は禁止されていません。

ちなみに…

レビュー投稿を条件に特典を与えた場合→35点の違反点数となる可能性があります。

納期の表示ミスをしない

楽天で商品を販売する際には、納期の表示ミスに注意しましょう。

例えば、在庫がない商品を在庫があるという風に表示すると違反となります。

お取り寄せ商品の場合はお取り寄せ商品であること、発送までに数日かかる場合はその内容を表記しましょう。

意外と納期表示ミスは多いので、楽天で商品を販売する際には、納期の表示には特に注意しましょう。

【受注~発送時の対応】楽天出店時に注意すべき違反行動

【受注~発送時の対応】楽天出店時に注意すべき違反行動

次に、商品登録~販促時の対応で注意すべき違反行動をご紹介します。

課金回避のための行動はしない

楽天で商品を販売する際には、課金回避のための行動に注意しましょう。

楽天でショップ運営をするとき、売上に応じた手数料を楽天側に支払うことになります。

この手数料を引き下げるための行動は課金回避のための行動とみなして、禁止しているということです。

例えば、楽天ページから注文を受けずに電話やFAXで注文を受けるといった行為は課金回避行動となります。

連絡がつながる状態を保とう

楽天で商品を販売する際には、お客様が運営者と連絡を取れるような状態を保ちましょう。

お客様から運営者の連絡がつながりづらい状態にしていると違反行為とみなされます。

ちなみに…

お客様と運営者がうまく連絡できない場合→1回で5点の違反点数となる可能性があります。

明細の入れ替えミスをしない

意外と多いのが、明細書や納品書などの書類の入れ替えミスです。

書類の入れ替えミスはわざとではなくてもお客様に迷惑がかかる行為なので、違反行為となります。

このようなミスを無くすため、ペーパーレス対応を行っているショップも増えています。

架空発注をしない

楽天で商品を販売する際には、架空発注を行わないようにしましょう。

架空発注を行う人の目的の多くは、ランキング上位にすることです。

ランキングが上位になると注目度が高くなり売上もUPする可能性が高まります。

しかし、架空発注は重大な違反行為と考えられています。

いくら売上をUPさせたいからといって架空請求は行わないようにしましょう。

ちなみに…

架空発注した場合→80点の違反点数となる可能性があります。

商品を発送してからカード決済しよう

楽天で商品を販売する際には、商品発送後にカード決済をするようにしましょう。

予約商品の場合でも発送後に決済しなければならないので注意が必要です。

上のような行動は違反行為とみなされペナルティに繋がる可能性があります。

中には、わざとではなくてもやってしまいそうな行動も含まれているので、楽天で出店する前にどのような行動が違反行為に当たるのかを確認しておくことが大切です。

では、次に楽天でペナルティを受けたときの対処法についてご紹介します。

楽天でペナルティを受けたときの対処法

もしも楽天でペナルティを受けたときにはどのように対処すればいいのでしょうか。

まずは、楽天でペナルティを受けるまでの流れをご紹介するので確認していきましょう。

  1. 楽天運営側がショップの違反行為を確認する
  2. 楽天がショップに対して修正対応依頼のメールを送る
  3. 2のメールに書かれている期日までにショップは修正対応をする
  4. 1~3の流れを見て楽天側が違反について判断する
  5. 楽天がショップに違反についての最終決定メールを送る
  6. 加点対象となった場合はその点数がショップに通知される
  7. 6の結果に応じたペナルティ内容がショップに通知される
  8. ペナルティを受ける

楽天ではこのような流れでペナルティが実施されます。

このとき大切なのは、2で楽天から修正依頼メールが届いたときにすばやく誠実に対応することです。

このときの対応によってその後決定する違反点数やペナルティ内容も変わる可能性があります。

修正依頼メールが来たときには、忙しくても早急に対処しましょう。

では、普段から違反点数について確認するためにはどうすればよいでしょうか。

楽天の違反点数を確認するには

楽天の違反点数はRMSトップページで確認可能です。

規約やガイドラインは変更されることもあるので、こまめにチェックしておきましょう。

もしも違反が見つかったら楽天からメールが来るので、メールも随時確認しておくことが大切です。

RMSには、規則やペナルティ以外にも大切な情報がたくさん掲載されているので、楽天でショップを運営する人はこまめにチェックしましょう。

イーモジャパンでの楽天ページ制作事例

健康食品メーカー

依頼内容回遊率と見た目がよいサイトを作成したい
依頼の背景集客はできているのですが購入に至らないので、商品画像のリニューアルと店舗内の回遊率を高めたいと思いご依頼先を探してました。
課題・回遊率向上
・商品画像リニューアル
・薬事商品の表現
お客様の声商品的に薬事法が絡んできます。
何回か楽天さんの方から薬事の修正依頼がきたので、イーモさんに相談したところ、提携している薬事業者をご紹介いただき、全ての商品説明のテキストを検証して頂き改善までして頂きました。
それ以降は楽天さんから注意を受けることは一度もないです。
実績一覧https://www.eeeemo.co.jp/works/

まとめ

楽天は「ユーザーが安心して利用できるプラットホームでありたい」という思いからペナルティ制度を設けました。

お客様が安全にお買い物を楽しめるようにショップ側にあらゆる禁止行為を設けています。

楽天でショップを運営する運営者にとっては厳しい制度だと思われがちですが、ユーザーを守るために必要な制度だとも言えます。

思いがけない行動が違反行為となることもあるので、楽天でショップ運営をする際には規約をしっかりと読んで違反行為について理解しておきましょう。

ショップ運営者だけでなく従業員による行動でも違反行為となる行動があるため、従業員も違反行為について認識していることが大切です。

もしも違反行為を行ってしまった場合は、楽天から修正依頼メールが楽天側から届くので、この通知が来た際にはすばやく修正行動を行いましょう。

このときの対応によって後のペナルティ内容が変わってくる可能性があります。

ペナルティの内容によっては違約金が発生する可能性もあるので、楽天でショップ運営をする際にはペナルティ制度について知っておきましょう。

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