Amazonでネットショップを開業する方法とは?掛かる費用や運用方法について

Amazonでネットショップを開業する方法とは?掛かる費用や運用方法について

インターネットの普及により、ネットで日用品や様々な買い物をする方が年々増加しています。

そこに販売勝機を見出し、ネットショップを開業しようとお考えの方も多いのではないでしょうか。

ここではネットショップ国内最大手のAmazonでネットショップを開業する方法や、運営にかかる諸費用などをご紹介します。

目次

Amazonでネットショップは開業できる?

Amazonでネットショップは開業できる?

Amazonでネットショップをはじめて起業したなどという話をよく聞きますが、実際のところどのようにショップを開業すれば良いのでしょうか?

まずはAmazonの販売形態を理解する

Amazonで起業する前に、まずAmazonのECサイトで売られている商品の違いを理解する必要があります。

Amazonの中には、Amazonが直接販売している商品とAmazon以外の出品者が販売している商品があります。

Amazon以外の出品者が販売している商品をマーケットプレイス商品と言います。

Amazonで出品するには、このマーケットプレイス商品をリリースする事になります。

ショップの開業はAmazonマーケットプレイスを利用する

Amazonで開業する場合には、AmazonマーケットプレイスというAmazon独自のECサイトサービスを利用して開業します。

Amazonマーケットプレイスは、Amazonが提供するECプラットフォームのことになりますが、ここでは法人でも個人でも出店することができます。

Amazonマーケットプレイスで開業する手順

Amazonマーケットプレイスで開業をしたい場合は、次のような方法で登録をします。

登録に必要な書類と情報

登録には「個人事業主」と「法人」とで異なる書類の提出が必要です。

個人事業主・法人共に必要な書類

  • 運転免許やパスポートなどの顔写真付きの身分証明書
  • Eメールアドレス
  • 電話番号
  • 支払いに使用するクレジットカード
  • Amazonからの入金を受け取る専用の銀行口座
  • 店舗名

法人のみ必要な書類

  • 会社情報や法人番号
  • 登記簿上の法人名
  • 本社所在地の住所

Amazonのアカウントを登録

Amazonに出品するので当然のことながらAmazonのアカウントを作成する必要があります。

Amazonのアカウントを作成できると、Amazonセラーセントラルにログインできるようになります。

Amazonセラーセントラルとは、Amazonに出品する詳細を設定する場所です。

ここにログイン後に法人か個人事業主かを選択し各種カテゴリー登録を行います。

クレジットカードの登録や本人確認書面をアップロードすると完了です。

審査後3営業日程度で結果がメールで送られてきます。

Amazonの出店に難しい審査はないの?

Amazonで開業する際にも当然ながら出店審査があります。

Amazonの信頼度を損なわないように出店前には厳しい審査が行われます。

審査項目としては、本人確認書類や取引明細書などがあります。

取引明細とは、ネットバンキングの明細やクレジットカードの利用明細などを指します。

ビデオ審査もある

申請後に、本人確認のビデオ審査が必要になる場合があります。

審査はオンラインでの約10分程度の面談となり、ビデオ審査では、身分証明書と本人確認書面の顔を確認したり、氏名やメールアドレスの確認といった基本的なことが主に聞かれます。

Amazonでネットショップを開業する費用と手数料

Amazonでネットショップを開業する費用と手数料

Amazonで出品するには「大口出品」と「小口出品」の2つの出品プランより選択する必要があり、それにより手数料や諸費用が異なります。

基本手数料

「大口出品」の場合の基本手数料は、月額一律4,900円となるのに対して「小口出品」は基本手数料は無料になっておりますが、1商品に対して100円の成約手数料が発生します。

ご自身が大口なのか小口なのか判断できない方は、月に50商品を販売するかを目安にしましょう。

販売手数料

Amazonに出品した商品が販売されると、Amazonから販売手数料が課されます。

課される金額はメディア商品およびメディア商品以外の商品などカテゴリーにより販売手数料が異なります。

販売手数料の算出方法は下記の式で金額を確認することができます。

(購入者により支払われた金額 + 配送料 + ギフト包装料)× カテゴリーパーセンテージ

金額が少ない場合は、カテゴリー毎に定められた最低販売手数料を支払います。

最低販売手数料はカテゴリーにより設定がないものや、購入金額によりパーセンテージが変動するものもあります。

Amazon出品サービスの手数料参照

本やレコードなどの商品を販売した場合には、大口小口のいずれの場合についても成約料金を支払う必要があります。

商品販売手数料成約手数料
15%80円
CDおよびレコード15%140円
DVDおよびBlu-ray15%140円
VHS15%140円

大量出品手数料

Amazonで出品中の商品が200万点を超えた場合は大量出品者として商品数の数に基づき手数料が発生します。

1商品0.05円発生するので300万点になった場合は、50,000円の手数料が発生することになります。

返品手数料

すでに販売して支払いが終わっている商品が返品になった場合には、対象商品に対し支払った販売手数料から返金に関する手数料を差し引いた金額が出品者に返金されます。

販売手数料は、500円または販売手数料の10%のいずれか少ない方になります。

Amazonマーケットプレイスの配送料

Amazonマーケットプレイスの配送料金も「大口出品」と「小口出品」では内容が異なります。

大口出品の配送料は3種類の料金制度

①重量課金制

重量課金制では、配送1件ごとに事前に設定した金額と、重量(1Kgあたり)の金額設定を合計した金額が配送料金になります。

例:配送1件ごとの金額を300円、1Kgあたりの重量金額を100円と設定している出品者より商品を購入したとします。

商品の重量が5Kgの場合の送料は以下のような計算式になります。

300円(配送1件)+500円(5Kg)=800円となります。

②商品個数制

商品個数制では、配送1件ごとの金額と、個数(1点あたり)の金額設定を合計した金額が配送料金になります。

例:配送1件ごとの金額を300円、1点あたりの金額を100円と設定している出品者より商品を購入したとします。

商品の点数が2点の場合の送料は以下のような計算式になります。

300円(配送1件)+200円(2点)=500円となります。

③購入金額制

購入金額制では、購入した商品の金額によって配送料が変わります。

購入者の住所によっても金額が変わることもあるので、ご自身の地域の料金設定を購入時に確認してもらう必要があります。

小口出品者の配送料はカテゴリーで異なる

小口出品者の配送料は、Amazonからカテゴリーごとに決められています。

書籍であれば262円、PCソフトであれば356円など指定の配送料が発生します。

小口出品者の配送料はAmazonのHPで詳細を確認できます。

Amazonに商品を登録する手順

Amazonに商品を登録する手順

Amazonに出品する場合、楽天市場とは少し考えが異なります。

楽天市場はECサイトの中に出店をして、店舗内の商品を販売するスタイルですが、一方Amazonは、商品ごとに出品をするので店舗という考え方ではありません。

商品登録の方法としては2つの方法をとります。

既存商品として登録

Amazonでは、既にECサイト内で販売している商品に相乗りをする形式で出品をします。

既に商品ページは作成してあるので、簡単に出品できるのが特徴です。

Amazonマーケットプレイスの審査を通過した方は、詳細登録を行えるAmazonセラーセントラルアカウントへログインして登録をします。

出品方法としては次の流れになります。

  1. Amazonのセラーセントラルアカウントへログイン
  2. 在庫から商品登録をクリックして、Amazonへ出品する商品を検索し選択
  3. 金額や送料設定など指定項目に入力して保存し出品

Amazonへの新規商品として登録

一般的に販売されている多くの商品は、Amazonで販売をしているので新規商品登録をすることは少ないかと思います。

しかし自社ブランド商品などを販売する際には、新規で商品登録をする必要があります。

新規での出品方法は次の流れになります。

  1. Amazonのセラーセントラルアカウントへログイン
  2. 「Amazonで販売されていない商品を追加します」の項目から商品登録に進む
  3. 商品のカテゴリー選択
  4. ブランドやJANコードの他にもメーカー名など商品に関する重要事項を記載
  5. 商品の価格や在庫の他にFBAの選択
    1. FBAとは、フルフィルメントby Amazonの略で、Amazonの受発注や配送などの業務をAmazonが代行するサービスのこと
  6. 出品した商品の写真を登録

Amazonマーケットプレイスのメリット

Amazonマーケットプレイスのメリット

Amazonのマーケットプレイスを利用するメリットは以下のようなものがあります。

  • 日本国内での売上高がNo. 1
  • コストをかけずにチャレンジできる
  • 梱包・発送代行サービスFBAを利用できる

抜群の知名度と安価でチャレンジできる使い勝手、配送なども代行できる利便性は大きなメリットです。

日本国内での売上高がNo. 1

日本国内にECサイトは数百とありますが、Amazonの年間売上高は3兆を超えると言われ売上高がNo. 1を誇ります。

高い売上高を生む集客は魅力的であり、Amazonを利用しているユーザーも4,700万人いるとされています。

認知度の高さは利用する最大のメリットではないでしょうか。

コストをかけずにチャレンジできる

Amazonのマーケットプレイスのメリットは、諸経費を大きく抑えて小規模から運営を始めることができる点にあります。

小口出品であれば月間の維持費も必要ないので、まずは副業からという考えでも気軽にチャレンジすることができます。

梱包・発送代行サービスFBAを利用できる

前述でも解説しましたが、FBAとはAmazonが受発注を始め商品の保管や配送、返品に至るまで代行してくれるサービスです。

このサービスを利用することで、保管倉庫も必要なくなることはもちろん、物流関係のスタッフを雇う必要もなくなります。

販売者目線では、配送業務に気をとられることなく販売業務に専念できるのは大きなメリットです。

Amazonマーケットプレイスのデメリット

Amazonマーケットプレイスのデメリット

Amazonのマーケットプレイスを利用するデメリットは以下のようなものがあります。

  • 他の出品者と価格競争になりやすい
  • 自社店舗を構えるわけではないので特色を出しにくい
  • Amazon内に商品が登録されていないと登録が困難

大きなメリットはありますが、デメリットも考えて出品する必要があります。

他の出品者と価格競争になりやすい

Amazonマーケットプレイスでは、基本的に他の商品に相乗りする形で出品をします。

よって同じ商品では価格や送料が安い商品が先行して売れる傾向であり、自然と価格競争を招いてしまいます。

商品のトレンドを掴みながら取り扱い企業が少ない商品を探して商品展開させる必要があり、慣れるまでは非常に手間がかかるように思えるかもしれません。

自社店舗を構えるわけではないので特色を出しにくい

Amazonマーケットプレイスは他のECサイトのように自社の店舗を構えないので、他のライバルとの違いや特色を出しにくい傾向にあります。

購入者はご自身の商品を買いに来たという感覚ではなく、Amazonに買い物をしに来たという感覚なのでリピーター化しにくいデメリットがあります。

Amazon内に商品が登録されていないと登録が困難

相乗り出品の場合はその恩恵を十分に受けることが可能ですが、Amazonに出品されていない商品を新規登録するには複雑な設定が必要になります。

JANコードの有無でも登録方法は異なりますし、度々Amazonの利用規約が変更される度にルールへの違反がないかチェックする必要があります。

Amazonで出店する際の注意点

Amazonで出店する際の注意点

Amazonに出品する際に、注意しないと出品できない商品もあります。

商品によっては書類審査申請が必要

Amazonでは、商品によって事前に書類審査申請が必要とされている出品制限対象製品があります。

出品制限対象製品は以下のようなものがあります。

  • 酒類等
  • 動物や動物を材料とする商品
  • 自動車
  • 医薬品
  • 医薬部外品、化粧品
  • 通貨や硬貨、および現金と同等品
  • 栄養補助食品
  • 食品、飲料
  • アダルト商品や関連グッズ
  • 不快感や物議を醸す商品
  • Amazon デバイスおよびその修理・メンテナンス用のアクセサリ商品
  • 電化製品、電子機器
  • レーザーポインターおよびレーザーを使用した商品
  • 医療機器の取り扱い
  • 盗品及びピッキングが可能なツール
  • 武器および武器を模した商品
  • 医療機器および関連商品
  • 植物や植物の種子製品
  • リコール対象商品
  • タバコ、タバコ関連商品
  • 化学物質、農薬、肥料
  • カンナビジオール(CBD)商品

書類審査が必要な商品に関しては、Amazonのホームページで良く確認して事前に申請しましょう。

出荷制限をかけられているブランドがある

Amazonで商品を販売するには、前途のように事前に申請をして出品をする商品の他にもAmazonが決めた特定のカテゴリーに属する商品の出荷自体を制限しているものがあるので注意が必要です。

出荷制限が設けられているブランドは以下のような例があります。

  • 家電ブランド Apple、Beats
  • おもちゃブランド バンダイ、エルゴベビー
  • アパレルブランド バーバリー、ボッテガ・ヴェネタ
  • ヘルス&ビューティーブランド エコストア、セルヴォーグ
  • スポーツ用品ブランド コールマン

一例になりますが、上記のような商品を販売する際にはAmazonに販売許可申請を行い許可をもらう必要があります。

また、新規のセラーなどの実績があまりない方の場合にも出品制限が課されやすい傾向にあります。

アカウントは定期的に審査されている

アカウントを開設し販売を始めた後も、購入者保護の観点とAmazon商品クオリティの維持の為にアカウントを継続的に審査と監視をしています。

内容としては注文不良率や注文キャンセル率などが高い数値を出していないかなど確認します。

このような状態のアカウントはAmazonの質を下げる事につながります。

商品に関する顧客満足の数値を下げることになるので、再度審査をしてAmazonマーケットプレイスの出品者としての資格があるか確認をします。

イーモジャパンでのAmazon出店支援事例

日用品メーカー

依頼内容・Amazon運用代行
依頼の背景・mazon新規出店に伴い、自社で運営を行おうと考えておりましたが、仕組みが難しく、運用代行会社を探していた
課題・Amazonの知見がない
・社内で対応できるものがいない
お客様の声売上は期待どおりです。 自社サイトや他のネットモールではあまり注文が入らない商品も売れており、自社サイトとは異なる客層にリーチできていると実感しています。

まとめ

Amazonでネットショップを開業する方法と、掛かる費用や運用方法についてご紹介しました。

Amazonでは楽天市場などとは異なり、初期費用を抑えて出品することができるので、副業を考えている方に特にオススメなECサイトです。

FBAを利用することで忙しい方でも販売に専念することができます。

メリットとデメリットをよく考えて、ご自身に相性の良いスタイルでネットショップを開設すると良いでしょう。

イーモジャパンでは、AmazonなどのECサイト運用支援の豊富な実績とノウハウから、売上拡大に向けた支援をしております。

「ECの売上を上げたい」「マーケティング戦略からしっかりと相談したい」などを検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。

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