ECサイトを利用して商品を購入する際に、ユーザーが欲しい商品をショッピングカードに入れて決済をするECカートシステムを利用する方法が現在では一般的になっています。
実際にECサイトにカートシステムを導入する場合に、システム的に簡単なものから複雑なコードを使用するものまで様々な種類があり、どれを利用すれば良いのか分かりにくいものです。
ここではECカートシステムの選び方や、おすすめのECカートシステムを紹介します。
ECカートシステムとはどのようなもの?
ECカートシステムとは、インターネット上でECサイトを訪問したユーザーが商品を購入する際に、ショッピングカートに商品を入れて決済をする一連のサービスを指します。
このシステムを利用することで、ユーザーはショップに連絡して在庫を確認したり、決済の方法の確認や注文が入っているか確認する等の煩わしいことから解放され、web上だけで簡単に決済をすることができます。
ECカートシステムの重要性とは
事業者としてECサイト運営を開始する際に、店舗を開設するには主に以下の2通りの方法があります。
- 自社専用のHPでECサイトを開設
- 楽天市場やYahooショッピングなどのECサイト内に開設
自社専用のHPでECサイトを開設
従来、自社専用のHPでECサイトを開設するには、自社で決済機能を有したパッケージソフトの開発をするか社外の開発会社へシステムを委託する必要があります。
社内でシステムを構築する場合には、専門知識がないと設計できない問題などがあります。
また、外注に依頼する場合には、多くの出費がかさむので敷居の高さが挙げられていました。
楽天市場やYahooショッピングなどのECサイト内に開設
大手のECサイト内には、簡単に店舗を開設できるように様々なシステムやツールが用意されています。
しかし、各ECサイトのプラットフォーム上に開設する事になるので、プラットフォームごとにビジュアルやシステムに制限を掛けられてしまうこともあります。
どちらのケースであれ、ECサイトを運営する際に、Web上で決済を終わらせるためにはECカートシステムの導入が必須条件になります。
ECカートシステムの基本的な機能
ECカートシステムの基本的な機能は以下のような機能があります。
- カート機能
- 決済機能
- 商品管理機能
- 受注管理機能
- 顧客管理機能
- 販促管理機能
- 分析、レポート機能
一般的に7種類の機能があり、各機能の詳細と対応範囲をそれぞれ解説します。
カート機能
カート機能は、システムの中でもっとも重要な機能で、ユーザーが商品を選択してカート内に追加することで購入手続きができるようになります。
カート内では、商品購入の手続きを簡略化するシステムが組まれています。
商品の追加や、不要になった商品の削除など自由に行うことができます。
最終的に確定することで、商品の購入が完了します。
決済機能
ECカートシステムの中で、商品代金を支払う上で重要な機能が決済機能です。
カートに追加して確定した商品に対して、ユーザーが選択した決済方法を通して支払いが行われます。
決済方法としては、銀行、コンビニ、クレジットカード、キャリア、キャッシュレスなど、ECカートシステムが連携している各種決済方法を設置する機能です。
商品管理機能
商品管理機能は、ECサイト内で販売する商品の情報管理を取り纏める機能です。
商品情報では、商品名や商品解説、画像や価格、在庫数などカテゴリ別に整理して表示します。
商品の追加から編集、削除などの基本的な機能を有します。
受注管理機能
受注管理機能は、ユーザーから注文を受けた商品を在庫と紐付け、注文番号、受注日時、顧客名、住所などを取得してデータ化します。
商品の発送前・後などのようなステータスも管理でき、出荷情報の追跡をすることができます。
注文を受けた商品のキャンセルや返品などもこの機能で管理できます。
顧客管理機能
顧客管理機能では、ユーザーが商品を購入した際に会員登録をして入力したデータを管理します。
具体的な内容としては、氏名、住所、過去の注文履歴、ポイント管理する場合は保有ポイントなどの情報を取りまとめます。
ユーザーからの問い合わせや、メルマガなどのプロモーションなどにも利用できる情報になります。
販促管理機能
販売管理機能は、店舗の商品を効果的に拡販するためのサポートやマーケティングをするための機能です。
クーポンの発行や、メルマガ、セールなどのオファーが可能で、新規顧客獲得やリピーターの獲得に欠かせない情報を管理します。
分析、レポート機能
分析、レポート機能では、日別や月別の販売実績の確認や会員登録数をはじめとした情報をレポート化できます。
分析した情報を元にして販売戦略などの改善に役立てることができます
ECカートシステムは主に4種類
ECカートシステムは、大きく分けて「フルスクラッチ型」「パッケージ型」「ASP型」「オープンソース型」の4種類のタイプに区分けされます。
それぞれの特性やメリット・デメリットについてみていきます。
独自開発のフルスクラッチ型
フルスクラッチ型は、独自にフルオーダーでECカートシステムを設計し開発したタイプとなります。
サイト制作会社やシステム専門の開発会社に依頼し、デザインから全てオリジナルでシステムを構築します。
あらかじめ用意されたパッケージを組み合わせるのではないので、欲しい機能を全て満たした機能性を有します。
独自設計なのでカートシステム以外の機能や自社商品に特化したシステムを構築します。
フルスクラッチ型のメリット・デメリット
フルスクラッチ型の最大のメリットは、自由に設計できる「柔軟性」にあります。
必要な機能を必要なだけ盛り込むことが可能で、基幹システムとの連携や他社サービスの良いところだけを組み合わせたシステムを構築できます。
デメリットとしては、システムを作成する難易度やスキルが高くなります。
欲しい機能を全て要望しても、技術レベルと見合わない場合には再現が困難な場合もあります。
また、ゼロからシステムを構築するので作成するのに多くの時間と予算が必要になる懸念があります。
稼働後のシステム管理やメンテナンスは自社で行う必要があるので、社内に専門知識がある技術者がいないと対応が難しいかもしれません。
主要な機能が備えられたパッケージ型
パッケージ型は、あらかじめECサイトの運営に必要な機能がパッケージングされたECカートシステムのソフトを、ソフトウェア会社から購入して自社のECサイトに導入します。
基本機能としては商品管理、在庫管理、顧客管理、注文管理、売上管理、決済機能以外にも、各種分析機能などを備えています。
フルスクラッチのような自由度はないものの、ゼロからシステムを構築する必要がないので導入までの期間が短いとともに、費用も大幅に削減できます。
パッケージ型のメリット・デメリット
パッケージ型のメリットは、前述のようにシステムをご自身で構築する必要がないので導入までの手間と時間が掛かりません。
基本的な機能が付与されているので、業態によってはそのままカスタマイズせずに使用することができるのですぐにECサイト運営を開始できます。
また、ECカートシステムをカスタマイズする際にも、構築する領域が少なくて済むので制作するコスト負担が少ない点があります。
基本的に様々な機能を選択してカスタマイズするシステム構造になっているので、システムの拡張性が高くなっています。
一方で、フルスクラッチほどの敷居の高さはありませんが、システムの知識がないと取り扱いはできません。
フルスクラッチ型同様に、システムが自動的にアップデートされることはないので、定期的なメンテナンスなどのアップデートを行う必要があります。
クラウド上のプラットフォームを利用するASP型
ASPとは、「Application Service Provider」の略で事業者により作られたクラウド上のプラットフォーム内のECカートシステムを利用して店舗運営するタイプとなります。
ECサイト運営に必要な主要な機能が付与されているプラットフォームをレンタルして使用します。
ASP型のメリット・デメリット
ASP型のメリットは、フルスクラッチやパッケージ型に比べて導入の費用を抑えられる点にあります。
個人利用や企業利用でも、無料でプラットフォームを利用できるプランなどもあり手軽にECサイト運営を始めることができます。
機能面でも、ECサイト運営に必要な最低限の機能が付与されています。
またシステム構築の面でもHTMLやCSSプログラミングの知識が無くても、テンプレートから選択して機能を追加導入するので経験者が社内にいなくても導入できます。
デメリットとしては、システム導入の簡単さ故に拡張性が低い傾向にあります。
決済や管理画面などのデザインやレイアウトが自由に選ぶことができなかったり、デフォルト以上の修正ができないものもあります。
基幹システムとの連携や、外部サービスと組み合わせて利用できないなどのデメリットもあります。
また、ASP型カートシステムで決済をする際に、サービス手数料が発生します。
売上金額に応じて手数料が発生するので、ランニングコストが掛かることを意識した販売が必要です。
コスト重視のオープンソース型
オープンソースとは、無償で公開されたプログラムコードのことで、個人や商業利用する際に自由に利用や改変、再配布ができるものを指します。
オープンソースを利用して、有志の方々が作成したデータを利用して自社のECサイトにカスタマイズして導入します。
オープンソース型のメリット・デメリット
オープンソース型の大きなメリットは、無償提供で利用することができることと合わせて、高いカスタマイズ性があることです。
日本や世界の熱心な開発者により様々なシステムやレイアウトが作成され、サポートまでされているのでコスト効率の高いシステムになります。
デメリットとしては、プログラミング知識が必ず必要になります。
知識不足で導入すると、逆に開発コストや時間の浪費につながる恐れがあります。
オープンソースを利用しているので、定期的にバグチェックやセキュリティ脆弱性の確認をする必要があります。
活用シーンに合わせたECカートシステムの選び方
ECカートのシステムは、様々なものがあるので人気のカートだからなどで選択すると実用性に乏しい場合があります。
実際に選ぶには以下のような活用シーンで使用するか考えてみましょう。
利用する際のイニシャルコストや導入費用を確認
ECカートシステムには、前述のように様々な種類があります。
フルスクラッチ型では、最低でも数百万から数千万円の費用が発生します。
デザインから機能まで充実したシステムの仕上がりが期待できますが、小規模のECサイトでの利用は難しいでしょう。
小規模のECサイトを運営する場合には、少しでもイニシャルコストは削減したいものなので、オープンソース型などを利用して経費を抑えると良いでしょう。
ある程度ECサイトの規模が大きくなってきたタイミングで、ASP型やパッケージ型などに移行すると収支的にも安定するでしょう。
ASP型やパッケージ型でも数万〜数十万円の費用が発生するのでよく考えて導入を決める必要があります。
自社ECサイトの販売商材に適した機能があるか確認
自社ECサイトの販売商材にあった機能があるかを、事前に確認することも大切です。
販売商材にあった機能の例としては、以下のような機能が挙げられます。
販売商材 | あると便利な機能 |
---|---|
アパレル商材 | 画像編集機能、動画再生機能、SNS連携機能 |
化粧品 | 定期購入機能、レビュー機能 |
ギフト用品 | ラッピング機能、複数配送先機能、アドレス帳機能 |
デジタルコンテンツ | 販売機能、無料サンプル提供機能 |
自社ECサイトの販売商材に適した機能があるのか、同等の商品の販売実績の有無などチェックすると安心です。
自社と同様の商品構成に使用されているのであれば、使い勝手が悪くないというエビデンスにもなるので参考になります。
サポート体制の充実度は大切
ECカートシステムの導入時は、必ず大なり小なりのトラブルが発生します。
決済機能などがトラブルになると販売自体が停止することになります。
そのために、事前にカスタマーサービスの対応時間や対応方法などを事前に確認しておきましょう。
いざという時に時間外の期間が長くてサポートしてもらえなかったなどの場合や、メールでしか受け付けていないなどタイムリーに解決できない場合もあり、販売損失につながるので不安は事前に解消しておきましょう。
自身にECサイトの運営スキルがあるのか
ECサイトを運営するスキルがある場合には、楽天市場やYahooショッピングなどのECモールなどを利用せずに、独自のドメインを取得して販売展開する方が利益効率が良いでしょう。
しかし経験値が不足している場合には、ASP型を利用したりECモールに出店する方が高い集客が見込めます。
ECモールでは、モール側が様々なデータを提供してくれるので安心して販売に専念することができるので、どちらを選択するのかよく考えて決めましょう。
外部システムとの連携ができるかで判断
現在使用している外部システムなどと、ECサイトが連携できるかも重要な判断基準です。
システム間でデータ連携がスムーズにできるようになると、受発注に掛かる手間の削減やミスの低減、そして購買データを利用した販促などにも活かせるメリットがあります。
外部システムの例としては以下のようなものがあるので、連携を確認してみると良いでしょう。
- 倉庫管理・物流システム(WMS)
- 基幹・販売管理システム(ERP)
- 宅配便サービス(送り状発行システム)
- CRMツール
- MAツール
- 広告効果測定ツール
- メール配信ツール
- アクセス解析ツール
サービス提供元が安定した企業なのか確認する
知名度や価格が安いだけでECカートシステムを選択してしまうと、急にサービスを停止されてしまった場合など、別のシステムやサーバに移行するなど余計な労力と出費を発生させてしまいます。
目先の使いやすさや機能面の充実は大切ですが、将来的に安定したサービス提供をしてもらえる会社なのかを確認しましょう。
手軽で初心者向けのECカートシステム
ECサイト運営の初心者や、資金面的に大きな金額をかけられない方などは無料で利用できるサービスがおすすめです。
「BASE(ベイス)」BASE株式会社
ショップ開設数210万を超え、ネットショップ開設実績が5年連続No.1のBASEは特にハンドメイド商品を中心とした個人制作のオリジナルグッズ販売で人気です。
BASEの料金
BASEはASPカートシステムで、主な特徴としては「スタンダードプラン」で初期費用が月額0円で利用できることです。
商品が売れるまで手数料が発生しないので、安心して初心者も始めることができます。
商品が売れると決済手数料*1として、3.6%+ 40円とサービス手数料3%が発生する仕組みです。
店舗が育つと「グロースプラン」に変更することで、決済手数料*1を2.9%+サービス手数料0円に抑えることができます。
グロースプランも初期費用は0円で開設できますが、月額費用は16,580円*2発生します。
*1 決済方法がAmazon Pay、PayPalの場合には決済手数料にシステム手数料相当額1%が加算される。
*2 年払いの場合の1ヶ月あたりの費用で、年払いは12ヶ月まとめての支払いとなる。
月払いの費用は1ヶ月あたり19,980円。
BASEの特徴
BASEのデザイン的な特徴としては、商品説明文をAIにて30秒程度で自動生成することができます。
システム的にも、商品を売るために活用する機能から必要なものだけを選択してインストールして使用可能なので、販売方法を自由に選択することができます。
デザインに関しても、無料のデザインパーツや有料のデザインパーツも用意されているのでカスタマイズ性が高いのが特徴です。
「おちゃのこネット」おちゃのこネット株式会社
おちゃのこネットは、説明書がなくても簡単に設定できるシンプル操作が魅力のカートシステムです。
おちゃのこネットの料金
料金プランとしては、「スタートアッププラン」「ベーシックプラン」「アドバンスプラン」の3プランが用意されており、「スタートアッププラン」を選択すると商品登録数100点まで月額費用・初期費用・販売手数料が無料で利用できます。
決済手数料として販売された際にのみ6.6%発生します。
販売が軌道にのった際には、ベーシックプラン(月額3,300円、決済手数料3.5%〜)に変更したり、法人として展開する場合にはアドバンスプラン(月額11,000円、決済手数料3.5%〜)などにステップアップが可能です。
おちゃのこネットの特徴
おちゃのこネット最大の特徴は、1つのプラットフォームで複数の有益な機能を有している点です。
「カート離脱フォロー」や「HTMLメルマガ・ステップメール」などの通常拡張して導入する機能が標準でセットされています。
中でもオーダーメード商品の販売が可能で、注文時に商品の形や色など詳細を選択することができる機能があります。
「shopify(ショッピファイ)」Shopify Japan 株式会社
shopifyはカナダ発のASPカートシステムで、初期費用が無料で利用することができ低料金プランが充実しています。
shopifyの料金
shopifyは、利用する際に無料で事前にお試し利用ができます。
具体的に利用してみて、操作性などイメージと相違なければその後に購入となります。
初月も1ドルしか料金が発生しないのはお得なサービスです。
料金プランとしては、安価な「ベーシックプラン」では月額33ドル(USD)で利用でき、カード手数料が3.55%発生します。
売上高が上がると、「スタンダードプラン」(月額92ドル)や「プレミアムプラン」(月額399ドル)などのコースに変更することで手数料3.4〜3.2%に抑えることができます。
shopifyの特徴
FacebookやInstagramなどのSNSや、楽天市場との連携機能があるのでECモールの集客力を最大限に活かした販売が可能です。
デザイン面でも70種類以上の豊富なテンプレートが用意されているので、店舗イメージにあった作り込みができます。
実店舗と在庫連携ができるECカートシステム
ECサイトだけではなく、実店舗でも商品を販売している方は店舗との在庫連携に対応しているECカートシステムが便利です。
「STORES(ストアーズ)」STORES 株式会社
STORESは、ECサイト運営が初めてで専門知識がない方でも簡単にECサイトが作成できるASPカートシステムです。
STORESの料金
料金プランは2プランあり、「フリープラン」は月額料金0円で決済時のみ5%の決済手数料が発生します。
「ベーシックプラン」では、月額2,980円と決済手数料が3.6%となっており、どちらを選択しても業界最安値なのが特徴です。
STORESの特徴
デザイン的にはテンプレートが48種類用意されており、HTML・CSSの知識がない方でも簡単にネットショップが開設できます。
実店舗とネットショップの在庫管理が一括でできる機能や、外部サイトに購入ボタンを設置したい場合など簡単に設置することができます。
「futureshop(フューチャーショップ)」株式会社フューチャーショップ
futureshopは、20年の歴史を持つ構築型のECカートシステムです。
SaaS型*1のECサイトプラットフォームになるのでインストールなどの手間が必要ありません。
*1 インターネットを経由して利用するクラウド上のソフトウェアのこと
futureshopの料金
futureshopの料金は、「Standardプラン」と「Goldプラン」の2タイプに分かれています。
Standardプランでは初期費用が22,000円発生し、月額22,000円~26,400円からプランを選べます。
Goldプランは、初期費用が55,000円発生し、月額86,900円~89,100円のプランを選べます。
futureshopの特徴
futureshopの最大の特徴は、特許を取得した独自のレイアウトエンジンcommerce creator(コマースクリエイター)が利用できることにあります。
commerce creatorは、パーツごとにECサイトのパーツを分割してサイト構築をするので、パズルのピースを組み合わせるようにECサイトを構築できます。
ECサイトで注文した商品を実店舗で受け取ることや、ECサイトと実店舗の在庫管理を一括でできる機能もあります。
「Square(スクエア)」Square株式会社
アメリカから日本に上陸したプラットフォームサービスで、実店舗とオンライン販売の両方の注文に対応可能になります。
Squareの料金
Squareの料金は「フリー」「プラス」「プレミアム」3タイプに分かれており、フリーは月額無料でサービスを利用でき、決済が行われた際に手数料として3.6%発生します。
「プラス」から「プレミアム」にプランを変えることで、月額料金が3,375円〜9,180円に変動するとともに決済手数料がお得になります。
Squareの特徴
専用のカードリーダーを購入することで、スマホやタブレットを利用してクレジットカード決済ができます。
無料でPOSレジ機能に対応しており、現金受付から在庫管理まで行うことができます。
さらに、入金サイクルが早いのも特徴で、三井住友銀行やみずほ銀行の口座を登録している場合には受け付けた翌日に入金されます。
カスタマイズに強いECカートシステム
大規模なECサイトの運営を始めたい場合や、自由にカスタマイズしてオリジナリティを出したい方はカスタムに強いECカートシステムを選ぶ必要があります。
「SI Web Shopping(エスアイウェブショッピング)」株式会社DGコマース
SI Web Shoppingは、他のECカートシステムなどと異なり制限がなくカスタマイズをすることが可能になります。
プログラムソースも完全公開しているので、安心して内製化に移行できます。
SI Web Shoppingの料金
SI Web Shoppingのライセンス料金は、「SaaSモデル」「パッケージ導入型標準モデル」「OMO顧客基盤構築モデル」「ヘッドレスコマースモデル」などのようなモデルにより詳細が異なります。
実際の価格は公式ページより見積もり依頼をする必要があります。
SI Web Shoppingの特徴
SI Web Shoppingは、1996年に日本初のECパッケージとして開発されて以来ECショップに愛され、年商数億のユーザーにも採用されています。
長年蓄積された業務ノウハウが製品に生かされており、トータルソリューションを提供できます。
ピーチ・ジョンのネット通販サイト「PEACH JOHN THE WEB」や、KDDIコマースフォワードが立ち上げたサービス「auSTARギフトセレクション」など大手からパートナーとして指名されているので安心のシステムです。
「ecbeing(イーシービーイング)」株式会社ecbeing
12年連続で国内最大シェアを誇るecbeingは、スタートアップ企業から大規模なサービス事業まで様々なECサイト構築支援を行っています。
ecbeingの料金
ecbeingの料金プランは「スモールプラン」「ミドルプラン」「エンタープライズプラン」の3種類あります。
価格の詳細はサイト構築度合いにより大きく変動しますが、スモールプランでは初期費用500万円〜、月額20万円〜など月商300万円以上の事業者を想定しています。
各料金の詳細に関しては公式HPより見積もり依頼する形にて確認できます。
ecbeingの特徴
ecbeingはクラウド型のシステムとなりますが、最大の特徴は週に一度に標準で無料アップデートを行うことです。
これによりシステムを常に最新に保つことができるので、ECパッケージのデメリットを打ち消すことができます。
また、ECモールやBtoB、BtoCなど様々なサイト構築に対してフルカスタマイズができることと合わせ、経済産業省推進の「IT導入補助金」の登録ツールとして選ばれているので、自社が補助対象の場合には、パッケージ費用の一部補助を受けられます。
フルカスタムをすると、サイト構築の費用が高額になるので補助の対処になり費用負担してもらえると参入しやすくなります。
「W2 Unified(W2 ユニファイド)」W2株式会社
W2 Unifiedは、業界で唯一のカスタマイズモデルへシームレスな切り替えができ、成長を止めずにシステムの拡張が可能なクラウド型ECカートシステムです。
W2 Unifiedの料金
W2 Unifiedの料金形態は3種類あり、月商1,000万規模のサイトを立ち上げる「スタンダードプラン」、月商1億円規模に対応する「プロフェッショナルプラン」、月商10億円規模に対応する「エンタープライズプラン」があります。
各料金に関しては公式HPより見積もり依頼する形にて確認できます。
W2 Unifiedの特徴
W2 Unifiedは、ECサイト構築に必要な1,000以上の標準機能を搭載したECプラットフォームです。
特にマーケティング機能が優秀で、メールマーケティング機能ではユーザーの行動パターンに基づいてメール配信します。
レコメンド機能ではユーザーの興味に合わせた商品を推奨したりできます。
セキュリティに関しても強固で、業界最高水準のセキュリティシステムと言われており、通信を暗号化するSSL/TLSの導入や、Webアプリケーションに対する攻撃を検知し防御するシステムであるWAFの導入があり安心なECサイトを構築できます。
ECカートシステムを比較する際のポイント
ECカートシステムを利用する際に、選択肢は前述のように様々なものがあります。
この他にも次のような比較ポイントを確認すると良いでしょう。
販促機能の充実度
ECカートシステムには、メルマガ配信、在庫切れ商品入荷お知らせメール配信機能、クーポン発行機能、ポイント機能など様々な販促機能が搭載されています。
複数商品をまとめて購入すると割引ができる「まとめ割引」や定期購入などリピーターを取り込むための機能があるとよりサイトは充実してきます。
運営効率化を図る機能
ECサイトの運営管理は、販売金額が増えるとともに格段に負担が増えることになります。
配送ひとつをとっても、送り状を自分で手書きするのか機械的に出力できるのかで手間は大きく変わります。
送り状の発行から納品書の発行、そして運送会社への連携までできるシステムなどがあれば日々の業務は大幅に効率が上がります。
マーケティング面での比較
マーケティング面での比較するポイントとしては、「顧客管理機能」「アップセル機能」「顧客へのサポート機能」の3点を確認すると良いでしょう。
それぞれの確認ポイントは次のようです。
顧客管理機能
顧客管理機能では、ユーザーの注文情報や住所などの個人情報、その他お気に入りの商品などを管理します。
その中でも、購入した金額ごとの会員ランク区分け機能や、定期購入をした契約期間などのシステムがあると便利です。
アップセル機能
アップセルとは、顧客が購入する単価を向上させる取り組みを指します。
顧客単価を上げることで、運営がより安定したものになります。
アップセル機能は、商品購入への誘導やリピート率を上げる機能で、顧客管理機能を用いて抽出した購入データを元にクーポンやメルマガなどを配信するシステムがカートシステムに導入されていると販売販促に効果的です。
ユーザーサポート面での機能
ECサイトを運営する上で、購入商品のキャンセルや定期購入の解約、そして様々な個人情報の変更やクレーム対応など販売活動を行う上でサポートが必要なシチュエーションがあります。
問題があった際に、いかに迅速にユーザーの不満を解決できるかがその後の安心に繋がります。
従来のメールでの問い合わせや電話での確認以外にも、現在ではチャットボットなどの機能を使用してよくある質問などに回答できると満足度が上がる傾向にあります。
ユーザーの満足度を上げることがECサイトを拡大することになるので、充実したサポートに対応できるかはよく確認すると良いでしょう。
ECカートシステムのデザイン作成面での比較
以前のECカートシステムは、ECサイトのデザインの多くを自身で作成するか外注する必要がありました。
そのために、予算がない場合は自分で作成することになりあまりビジュアルが良いデザインではないケースが多くありました。
近年ではデザインテンプレートが標準で選択できるシステムが多々あるので、以下の点を比較して選択すると良いでしょう。
デザイン的にカスタマイズ可能な箇所を確認
Webサイトを作成する際には、トップページの配置から、ヘッダー画像のサイズ、投稿記事の表示方法、メニューの配置や配列など様々箇所を自身で決めて作り込みます。
従来は専用のコードなどを用いてプログラミングが必要でしたが、現在ではテンプレートを選択して簡単にデザインを決めることができます。
プログラミングの知識がない方や、自身がない方などはカートシステムでどの場所を変更できるのかなどを事前に画面で確認すると良いでしょう。
料金ごとのページ作成数を確認
多くのカートシステムは、料金プランで作成可能なページ数が決められています。
どのくらいのボリュームのECサイトを作るのかで費用感は大きく変わってきます。
決められたページの中で、商品情報や利用規約、支払いに関する情報なども記載するので事前に制作数をイメージして、どのくらいの費用感になるか確認すると良いでしょう。
イーモジャパンでのECサイト運用支援事例
化粧品メーカー
依頼内容 | 自社ネットショップの構築 |
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依頼の背景 | 実店舗での販売と卸販売がメインだったが、コロナ禍で売上が減少した為、自社ネットショップを構築して売上の軸を増やす。 |
課題 | ネットショップを開設しようにもコストがかかることで二の足を踏んでいました。 また開設した後にちゃんと売れるのか、どのようにすれば良いのか不安がありました。 |
お客様の声 | 当社は化粧品メーカーとして10年以上の実績がございますが、実店舗での販売と卸販売がメインでしたので コロナ禍で売上が減少した為、自社ネットショップの開始を考 えました。なるべくコストを掛けずに依頼先を探していたところ、イーモさんへ補助金のお問い合わせをしました。 費用を抑えたかったので、約70%補助されたのはとても助かりました。 次はインフルエンサーを使用したブランディングも考えているので、イーモさんに相談しようと考えてます。 |
実績一覧 | https://www.eeeemo.co.jp/works/ |
まとめ
ECカートシステムの選び方や、おすすめのECカートシステムを紹介しました。
ECサイトを運用する上で、ECカートシステムの存在はなくてはなりません。
専門知識がないと導入が難しいものもありますが、欲しい機能だけを選択するだけで導入できる初心者向けのシステムもあります。
ECサイトを立ち上げたばかりのタイミングでは、無料で利用できるカートシステムを使用して負担なく始めることもできます。
ある程度店舗が育ってきたら、費用をかけてより効率的で利益につながるものを利用すると良いでしょう。
前述のように搭載している機能や得意分野が異なるので、どのような商品をサイトで販売するのか、サイトをどう構築した方がよいか、など考えて利用することが重要です。
カートシステム一つで業務の効率化が大きく変わるので、最適なタイプを選択して運用しましょう。