ECサイトでもSEO対策って必要?有効な施策や構築時に気を付けること

ECサイトでもSEO対策って必要?有効な施策や構築時に気を付けること

ECサイトを運営する中で、GoogleなどのSEO対策と同様にECサイト内のSEO対策が重要という話をよく聞きます。

オーガニック検索(自然検索)で上位を手に入れると、広告よりも効果が高いのは理解できますが、具体的に何をすれば良いのか分かりにくいのではないでしょうか。

そこで、ここではECサイトでのSEO対策において、有効な施策や構築時に気を付けることを解説します。

目次

SEO対策とはどのようなもの?

SEOとは、「Search Engine Optimization」の略称で日本語では「検索エンジンの最適化」を意味します。

一般的にSEO対策とは、Googleの検索エンジンランキングでの上位表示対策を指しますが、その他の様々な検索エンジンで同様の対策を行うと、オーガニック検索結果の上位を狙うことができ、多くのユーザーの流入を見込めるので効果的です。

検索結果の仕組み

GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、クローラーと呼ばれる検索エンジン専用のロボットが世界中のWeb記事をサーチしてデータを読み込み、情報を収集しています。

クローラーは闇雲にネット情報を収集しているのではなく、検索エンジンのデータベースに登録要請されたデータを中心に解析します。

この登録行為をインデックスと呼びますが、インデックスされた記事を独自のアルゴリズムで評価・解析して順位を付けます。

ECサイトにおいて記事をインデックスし、検索順位内に表示されるようにすることは、ユーザーのオーガニック検索を促すことができるのでSEO対策が必須であり効果的と言われています。

ECサイトでもSEO対策は必要

ECサイトでもSEO対策は必要

経済産業省が2023年8月にリリースした「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」の記事では、令和4年の日本国内の「消費者向け電子商取引市場規模」は、22.7兆円(前年20.7兆円、前年比9.91%増)に拡大しているとされています。

また、令和4年の日本国内の「企業間電子商取引市場規模」は420.2兆円(前年372.7兆円、前年比12.8%増)に増加しています。

これによりEC市場の規模拡大は、今後も加速していくことが想定されます。

ECサイト内においても、SEO対策が必要といわれるのはこの背景によるものです。

実際にECサイト内や検索エンジンを用いる際に、欲しいものや知りたい情報を探す方法としては検索結果の上位3位までを比較見当のため訪問すると言われます。

どれだけ良い商品であっても、ECサイトにユーザーが訪問して来なかったら販売にはつながりません。

現在ではSNSやブログ、Instagramなどで商品を紹介する手法などもありますが、一時的な効果はあっても短期間で効果がなくなるなど運用は簡単なものではありません。

SEO対策では検索における上位表示を狙うので、広告費用が発生することなく多くのユーザーのアクセスを期待できます。

アクセスが多くなると、コンバージョンを増やす可能性につながるので費用対効果も高いものになります。

ECサイトで SEO対策を行うメリット

前述の通り、EC市場は今後も大きなマーケットとなります。

ECサイトにおけるSEO対策を行い、長期的に集客を高める施策は必要ですが具体的にどの様なメリットがあるのか分かりにくいという方も多いです。

ECサイトでSEO対策を行うメリットは以下のようなものがあります。

SEO対策は費用対効果が高い

ECサイトでSEO対策を行うもっとも大きなメリットは、費用負担が無く拡販施策を行える点です。

一般的な広告は当然有料で、一時的な施策を費用負担して行います。

広告を発信している時期での効果は見込めますが、通年通して広告を出稿するとなると費用負担も高額になる恐れがあります。

SEO対策で検索順位を上げることができると、有料広告のようにクリック数やアクセスの増加に伴う追加費用などもなく売り上げ拡大に繋げることができます。

購買意欲が高い層にリーチできる

SEO対策を行い、検索順位を上げることで、より購買意欲の高いユーザー層をECサイト内に取り込むことができます。

サイトのジャンルや取扱商品に興味を持ったユーザーが、検索をしてサイト内に訪問するので見込み客の引き寄せができます。

ECサイト内に蓄積されたコンテンツが資産となる

ECサイトでSEO対策を行うと、中長期的にユーザーが訪問する環境を整えます。

広告の必要が無く一定のユーザーの訪問が期待できるサイトは、買収などの対象にもなります。

将来的に別ジャンルのECサイトを立ち上げて現在のサイトをたたむ際にも、そのまま同業者に買い取って引き継いでもらうなど可能なので資産として考えることもできます。

販売手数料を取られることが無い

楽天市場やヤフーショッピングなどのECモールに出店すると、月間の維持費や販売手数料など様々な手数料が取られます。

大きなECモールであれば、一年を通して様々なイベントなどが行われ、多くのユーザーを集客するので新規ユーザーの流入という点では有効ですが、手数料は悩みの種です。

自社ECサイトでの直販であれば、そのような費用が発生することが無いので、利益率を大幅に上げることができます。

SEO評価を上げるためのECサイト構造

SEO評価を上げるためのECサイト構造

ECサイトのSEO評価を上げるためには、サイトの構造を「ディレクトリ構造」と言われる構造にすると良いとされています。

「ディレクトリ構造」とは、ECサイトを稼働させているサーバー内に保存されているサイトのコンテンツ情報を、カテゴリーごとに分かりやすく階層的にまとめた構造を指します。

例としては、TOPページの下にカテゴリーページを設置して、その下にサブカテゴリーページを設置し、最終的に商品ページに導くような構造にします。

ユーザーとしては、各カテゴリーから欲しい商品に辿りつきやすいので見やすいサイトイメージになります。

ディレクトリ構造のメリット

ECサイトの構造をディレクトリ構造にすると、次の3点のメリットがあると言われます。

  • 整理されたECサイトで専門性が高いサイトに見える
  • コンテンツ追加の際にサイト内の管理が容易になる
  • 検索エンジンのSEO評価を高める効果がある

整理されたECサイトで専門性が高いサイトに見える

サイト内で配信された内容がブランドやカテゴリーごとに整理されていると、製品情報などを専門的に提供しているサイトであると検索エンジンから判断されやすくなります。

専門性の評価が上がると、検索エンジンからの評価が上がり検索順位の上昇を期待できます。

コンテンツ追加の際にサイト内の管理が容易になる

ECサイト内では、類似商品をはじめとして様々なカテゴリーの商品情報を管理することになります。

新たに商品情報やブランドを追加する際に、乱雑に追加をしているようでは検索エンジンからも見にくいサイトであると判断されるどころか、ご自身でもコンテンツのデータ場所が分からなくなったり管理しにくくなります。

ECサイトをディレクトリ構造として管理することで、管理者はコンテンツの保存場所を明確にルール化でき作業性の向上にも繋がります。

検索エンジンのSEO評価を高める効果がある

ディレクトリ構造にすることで、クローラーがサイト内を巡回しやすくなる効果があるとされています。

検索エンジンからも見やすくすることで、結果的にSEO評価が優位になる可能性があります。

ECサイト内で効果的なSEO施策

ECサイト内で効果的なSEO施策

ECサイト内でSEO対策を施す際に、重要な施策は次のようなものがあります。

検索効果が見込める適切なキーワードを選択する

SEOの対策においてキーワードの選択は基本となり、ECサイト内のSEO対策も同様です。

多くのユーザーが検索する人気のワードを狙ってワード設定することで、訪問者を増やすことができます。

具体的なワード選択方法に関してみていきましょう。

競合が少なく一定の需要があるワードを選択

キーワードの選択で重要なのはユーザーの需要ですが、あまりにも人気すぎるキーワードを使用すると逆に競合が多くなりすぎて多くの商品の中に埋もれてしまいます。

ある程度ECサイトが育ってきた場合には、王道のワードで検索上位を狙うことが重要ですが、ECサイトを開設したばかりの場合に競合が多いワード選択はあまり効果がありません。

逆に需要がないワードで検索上位を獲得しても、そもそも需要がないので多くのユーザーの流入を見込めません。

ここで狙うべきは、一定の需要があり競合サイトが少ないワードを選定すると上位を獲得しやすくなります。

ロングテールキーワードを意識して使用

ロングテールキーワードとは、単語ではなく複数のキーワードを組み合わせ構成した検索ワードを指します。

月間の検索ボリュームが1万以上のビッグキーワードを主軸として、2〜5の単語でワードを構成します。

検索ボリュームとしては、ビッグキーワード10分の1程度に落ち込む傾向にありますが、ユーザーが欲しているニーズに適合している場合が多いので、コンバーション率が高い特徴があります。

ロングテールキーワードの具体例は次のようなものがあります。

  • 「連休 子供 プール」
  • 「登山 靴 初心者」
  • 「美顔パック 韓国 安い」

キーワードを選定する場合には、人気があるワードを主軸としたロングテールキーワードを設定すると、検索の上位に表示されやすくなり安定的な集客ができます。

また、ニーズマッチした集客のためコンバージョンが高くなるので積極的に利用しましょう。

記事のタイトルにキーワードを挿入する

記事のタイトルとは、検索エンジンにキーワードを挿入して検索した際に表示される題名であり、ユーザーが検索した際に一番初めに見ることになる箇所です。

検索意図通りのキーワードを選べていないと、当然ユーザーはクリックしてページに流入してきません。

また、SEO対策の面でもタイトルにキーワードを入れることは有効な施策になります。

検索結果で表示されるタイトルは32文字前後までになるので、それ以上の文句は省略されて、表示されない為、目安は32文字までで題目を決めると良いでしょう。

共起語を使用する

共起語とは、キーワードと共に使用される関連のあるワードを指します。

狙うべきキーワードが出てくる文章の中に、頻繁に登場するワードとなります。

検索エンジンは、人間のように文章の前後を判断して総合的に内容を判断することができません。

よって文章にどのようなことが記載されているのか判断するのに、文中によく出現するワードを分析して判断します。

狙うキーワードと共に、効果的に共起語を盛り込むことでキーワードに関する内容を細かく記載された優良な記事であると検索エンジンは判断します。

ユーザーにとって良質な記事ほど、検索順位の上位に表示される傾向にあるので共起語を文章に馴染んだ形で盛り込むと効果的です。

キーワード選定ツールを使用してワードを洗い出す

どのキーワードが有効なのかを確認するのが苦手な方は、無料でサジェストワードや共起語を確認できるツールがあります。

「ラッコキーワード」は初心者からベテランまで多くの方に利用されるツールで、会員登録が要らず、無料にて1日5回まで検索サイト上位20サイトの中からキーワードを調査できます。

ディスクリプションの見直し

ディスクリプションとは、日本語に訳すと「説明」や「記述」などを表す言葉です。

ECサイトにおけるディスクリプションとは、検索した際にページの要約文として出てくる説明のことを指します。

ユーザーは検索した後に、タイトルで自身の検索とマッチしている記事を探してディスクリプションを確認して、ある程度欲しい情報が記事にあるか確認します。

ディスクリプションが記事内容と大きな違いがある場合には、早急に変更した方が良いでしょう。

記載事項としては大切な項目になりますが、ディスクリプションは直接SEOの結果に影響はしません。

しかし、ユーザーが最終的に記事をクリックするかという点では影響するので細部までこだわり記入しましょう。

画像の設定を見直す

ECサイトでは、商品を確認する為に画像の選択が最も重要と言われます。

SEOの観点でも画像に対する施策は重要となり、検索結果に大きく左右されることになります。

Googleの検索結果などでは、特に画像の有無などもコンテンツの品質や利便性に寄与していると考えられています。

また、モバイルなどの検索結果では記事に登録されたサムネイル画像が表示されることがあります。

これらの画像は記事内に含まれる画像が表示されますが、Web検索において記事検索以外にも画像検索枠での順位もあります。

記事検索の中に画像検索枠が表示されるようになったので、画像SEOを最適化すると記事の有益性を上げることに繋がります。

具体的な写真SEO対策は以下のようなものがあります。

画像のalt属性を設定する

alt属性(オルト属性)とは、画像が表示されなくなった際に表示させる代替えの文書を指します。

「代替テキスト」などとも呼ばれていますが、この属性を適切に記載していない方が意外と多いことが注目されます。

Googleなどの検索エンジンは、alt属性からも画像の内容を読み取り、ページとの関連性などを確認してSEO検索順位に反映させているケースもあるようです。

画像サイズを小さくする

画像のサイズを小さくしたらSEO検索の順位が上がるわけではありません。

画像のサイズを小さくすることで、ページ全体の表示読み込みスピードが向上します。

これによりユーザーの利便性が上がるので、結果的にSEO順位において効果的になります。

Googleの公表データによると、「ページの読み込み速度が1秒から3秒まで遅れると、ユーザーの離脱率が32%上昇する」と報告されています。

綺麗な画像を用いても、データが重すぎてページが読み込みにくい場合にはユーザーファーストではなくなり検索順位において悪影響を起こします。

画像フォーマットは「JPG」や「PNG」などの高画質で圧縮できる形式を用いると良いでしょう。

画像の枚数を多くする

検索結果上位のページの方が、下位ページに比べて画像の使用枚数が多いことが「2022年8月 Google アルゴリズム研究レポート」にて報告されたように、検索結果上げる施策として画像の枚数を多くすることは有効なSEO対策と言えます。

しかし、意味のない装飾の画像を大量に掲載しても効果はありません。

文章内容とマッチして記事内容を補足したり、よりサイト内の情報や商品の理解度を深めることに繋がる画像である必要があります。

ユーザーが商品ページへの理解を深めることになる画像は、積極的に活用すべきです。

モバイルフレンドリー設計に対応

モバイル端末の普及に伴い、現在では多くの方がAndroidやiPhoneなどスマートフォンでECサイトを閲覧しています。

ECサイトのSEO検索においても、モバイル端末からの検索に対応した「モバイルフレンドリー」設計であることは重要とされています。

当然ながらPCサイトのままでの表示をモバイル端末で行うと、画面に対しての表示面積に差異があり、サイトが見辛い現象が発生します。

ECサイトを構築するには、モバイル端末で訪問した際にモバイル端末専用のフォーマットで表示されるように設定する必要があります。

モバイルフレンドリーへの対応方法としては、「レスポンシブWebデザイン」「ダイナミックサービング」「セパレート」の3タイプの方法があります。

レスポンシブWebデザイン

「レスポンシブWebデザイン」は、Googleが推奨している方式で画面サイズに応じてUI構成を変えるシステムになります。

ダイナミックサービング

「ダイナミックサービング」では、1つのURLに対して2つのHTMLを用意してユーザーがアクセスした端末によりサーバーが自動的に判断して表示させます。

セパレート

「セパレート」では、Webサイトをデスクトップ端末とモバイル端末にそれぞれ異なるURLでコンテンツを配信します。

独自性のある記事コンテンツの作成

SEOに対する施策では、他にない独自性を打ち出したコンテンツであることも評価のポイントになります。

自社ブランドで他に類似商品がないなどの商品は、独自性があると言えます。

一方でメーカーの商品をECサイトで販売する場合には注意が必要です。

メーカーの商品紹介をしているページの内容を、そのままコピペしてコンテンツ内に記載などすると独自性が無いとされSEOの評価が下がります。

独自性のあるコンテンツとは、同じ商品を販売していても他のサイトでは満たすことができない商品の価値を提供している必要があります。

ユーザーが求める検索意図に合致して、有益性が高い必要があります。

ECサイトでのSEO対策では、自社商品以外の商品を販売するケースが多くあるので、解説や説明の使い回しではなく、ご自身の目線で有益な解説や独自の写真などを付与させると良いでしょう。

ECサイトの内部対策と外部施策

ECサイトの内部対策と外部施策

ECサイトのSEO施策には、前述のような施策以外にもサイト内部に行う施策とサイト外部に対して行う施策があります。

ECサイトの内部対策

ECサイトの内部対策とは、サイト内部に対して行う施策のことを指します。

内部施策として有効なのは、クローラー対策になります。

クローラーとは、インターネット上にあるWeb記事を読み込み評価して順位をつけるロボットのようなシステムのことを言い、クローラーに評価されやすいECサイト作りと記事作りが必要です。

具体的な方法としては次のようなものが挙げられます。

サイトマップの作成

サイトマップとは、ECサイト内の地図のようなもので、どこにどの記事があるかなどを網羅したページになります。

クローラーは1日に何万もの記事を判別し、順位づけを行います。

その際に、サイトマップから記事の巡回を行い判別する方が効率が良いので、サイトマップの作成はSEO対策として必須とされています。

サイトマップの作成は簡単で、Google Search ConsoleというWebサイトのパフォーマンスや検索順位の分析ができるツールを利用してECサイトを登録し、サイトマップを発行すると簡単に作成ができます。

その他にも、サイト作成ツールのプラグインなどから簡単に作成できます。

パンくずリストの作成

パンくずリストとは、ECサイトの中でユーザーが今どの階層にいるのかわかりやすく示すものです。

訪問したユーザーがサイト内で迷わなくなるのに便利であると共に、クローラーがサイト構造を認識するのを助けます。

サイトマップの作成と、パンくずリストの作成はセットで行うようにしましょう。

内部リンクの設置

内部リンクとは、ECサイト内の関連する記事同士をリンクでつなぎ合わせることです。

関連記事をわかりやすく設置することで、ユーザーがECサイト内を巡回しやすくなります。

クローラーの巡回も促すことになるので、クローラーからの評価も上がりやすくなります。

ECサイトの外部対策

ECサイトの外部対策では、被リンクの獲得とサイテーションの評価が重要とされています。

被リンクの獲得

被リンクとは、外部のサイトやページに自社ECサイトのリンクを貼ってもらうことを指します。

ECサイトのSEO対策として、外部サイトからの被リンク獲得は評価を上げることに繋がります。

特に集客が多いサイトや優良なサイト、また関連性の高いサイトからの被リンクは評価が上がりやすいと言われます。

以前はこの特性を利用して、被リンクをたくさん作為的に増やす手法が増えました。

これにより現在では作為的な被リンク獲得は逆効果です。

あくまでも自然に獲得した良質な被リンクに対して評価が上がります。

サイテーション獲得

サイテーションとは、ネット上で自社やECサイトの固有情報や関連情報などが言及されることを指します。

サイテーションの獲得とはつまり、ネット上で自社ECサイトの評判が高くなることを言います。

多くのユーザーが自社ブランドについて言及すると、SEO評価は当然一定の評価を上げます。

サイテーションを最も獲得しやすい方法としては、SNSでの言及です。

商品ページやトップページなどに、SNSのシェアボタンを設置して投稿をシェアしてもらうと効果的です。

ECサイト内でSEO施策の構築時に気をつけること

ECサイト内でSEO施策の構築時に気をつけること

ECサイト内でSEO施策の構築時に、誤った方法を行うと逆にオーガニック検索順位を落とすことになります。

注意すべき点に関しては、以下の項目に気をつけましょう。

重複コンテンツの登録を避ける

重複コンテンツとは、同じECサイトのドメイン上に完全に一致する同様のページや、限りなく類似しているコンテンツを表示することです。

色違いの商品などを、別のページで同じ商品説明で作成すると重複コンテンツになります。

また、他の方が作成した商品ページの文言を全てコピペして貼り付けたり、楽天市場やAmazonの商品ページの内容をそのまま流用した場合も同様に重複コンテンツ扱いになります。

重複コンテンツと見なされてしまうと、SEOの評価は下がり検索の上位には表示されないばかりか、ECサイト自体の評価を下げることにも繋がるので注意する必要があります。

色違い商品や同様の商品を販売する際には、同じページから購入できるようにページを作りこむ必要があります。

ECサイトのSSL化に対応する

SSLとはSecure Sockets Layerの略で、データ通信を暗号化してセキュリティを高める仕組みを指します。

ECサイト上では、個人情報やクレジットカード情報など重要な情報を取り扱うので、セキュリティの強化は最も重要な対策です。

SSL化されたECサイトを確認する方法は簡単で、URLの先頭に「http」が記載されていますが、この部分が「https」と表示されます。

SEOの評価でも、セキュリティの対策が施されているかは重要項目のひとつと言われているので、SSL化未対応の場合には早急に対策を施す必要があります。

販売終了ページの取り扱いに注意

ECサイトで商品を販売していると、商品の終売が付き物です。

商品ページの中に、販売終了しているページが多数存在しているとユーザーにとってストレスになります。

SEOの観点からも、このようなページが多数あるのは評価的にも良いものではありません。

販売終了した商品ページは適切に対処する必要があります。

具体的な対処方法としては「販売終了した商品ページを関連商品や類似商品紹介ページにする」「404エラー表示させる」などの方法があります。

販売終了した商品ページを関連商品や類似商品紹介ページにする

「販売終了した商品ページを関連商品や類似商品紹介ページにする」方法では、購入意欲が高いユーザーを取り逃がすことなく別のページに誘導することができます。

一度訪問したユーザーを、より長時間ECサイト内に滞留させることが購入に繋がります。

404エラー表示

「404エラー表示」とは、登録されたURLが存在しないページとして表示させるコードになります。

販売を終了した商品ページを、「404エラー表示」にしてネット上で見ることができなくする方法もあります。

「404エラー表示」にすることで、SEOに悪影響をさせることなく対応することができます。

Googleのガイドラインを遵守する

ECサイトのSEO対策では、Googleのガイドラインを遵守することが基本です。

不正に検索順位を上げるような行為は、検索順位を下げると共にサイトに対してペナルティを課される可能性もあります。

現時点ではグレーゾーンな対策も、先々では規制の対象になる恐れがあるのでやめておきましょう。

具体的なSEO対策の不正行為例としては、背景と同化させ文字を見えなくする「隠しテキスト」や、大量の隠しリンクの設置、特定のページに飛ばす不正なリダイレクトなどがあります。

基本概念として、ユーザーが不安になるような行為をするとSEOの評価は下がると考えましょう。

ユーザーの満足度向上こそが本来の目的になります。

ユーザビリティが高いECサイトの構築をする

ユーザビリティとは、使いやすさや利用しやすさを意味する言葉で、SEO対策においては重要な項目になります。

ECサイトに訪問するユーザーは、商品を探しに来ている意欲的なユーザーなので、簡単に目的の商品が見つけられることが望ましいです。

目的の商品に、ストレスなくたどり着ける導線を確保することこそ、ユーザビリティが高いECサイトと言えます。

ECサイトを構築する上で、操作性やデザインを凝って自己満足で作りすぎるとこの考えに逆行してしまうことがあります。

格好が良いからといって、余計な演出をECサイト内に施してユーザーに待ち時間や手間を発生させてしまうようでは意味がありません。

ECカートシステムの移行には注意

ECサイトのカートシステムを移行する際には、特に細心の注意が必要になります。

せっかく今までSEOの対策を施して、検索順位の上位を獲得できるようになりECサイトに力がついて来た場合でも、ECカートシステムの移行対策が不十分だと1から対策のやり直しになります。

対策としては、旧サイトから新サイトに移行したことが分かるように、リダイレクト設定(旧サイトに訪問したら自動的に新サイトにリンクが飛ぶ設定)を行う必要があります。

URLが変わることでのリダイレクト設定は、サーバーサイドリダイレクトが有効で「.htaccess」というサーバー設定ファイルに必要な記述を行い、Webサーバーにより直接リダイレクトを実行させます。

この設定を行うことで、リダイレクト前のURLにアクセスしても、自動的にリダイレクト後のURLに飛びます。

イーモジャパンでのECサイト運用支援事例

化粧品メーカー

依頼内容自社ネットショップの構築
依頼の背景実店舗での販売と卸販売がメインだったが、コロナ禍で売上が減少した為、自社ネットショップを構築して売上の軸を増やす。
課題ネットショップを開設しようにもコストがかかることで二の足を踏んでいました。
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お客様の声当社は化粧品メーカーとして10年以上の実績がございますが、実店舗での販売と卸販売がメインでしたので コロナ禍で売上が減少した為、自社ネットショップの開始を考えました。
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次はインフルエンサーを使用したブランディングも考えているので、イーモさんに相談しようと考えてます。
実績一覧https://www.eeeemo.co.jp/works/

まとめ

ECサイトでのSEO対策や有効な施策、そしてECサイト構築時のSEO対策として気を付けることなどを解説しました。

SEOは広告と異なり、すぐに検索順位が上がるなど結果がでるものではありません。

狙ったキーワードで検索上位を狙うには、一定期間の施策とトライアンドエラーなどが必要になります

SEO対策では文字テキストでの検索だけではなく、画像検索などを利用しての集客も行います。

前述以外にもSEO対策には様々な種類や方法があります。

ご自身での対策が困難に感じた場合には、専門のコンサルティング会社があるので一度相談してみると良いかもしれません。

ECサイトのSEO対策は、長期的に見ると広告よりも遥かに費用対効果が高い施策なので、サイトの成長とともに力を入れてみましょう。

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