Amazonは国内でも集客力が高いECサイトと呼ばれていますが、思ったよりも商品が売れないなど悩まれたことはありませんか?
ここではAmazonで売上が上がらない要因や、売上をアップさせるポイントなどを解説します。
売上が伸び悩んでいる要因
Amazonで販売する際に、売上が伸び悩む要因は次のようなものがあります。
出品プランが小口出品である
Amazonの出品プランには、小口出品と大口出品の2種類があります。
大口出品は月額4,900円の固定費用が発生しますが、小口出品は費用が発生しません。
気軽に始めることができるプランで人気がありますが、小口出品ではショッピングカートボックスの利用獲得権利がありません。
大口出品の場合のみ利用獲得権利が発生するので、維持費が発生しますが拡販したい場合には大口出品を選択した方が有利となります。
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出品商品の評価が低い
ネットショッピングでは、販売者の顔が見えないので評価は「レビュー」「口コミ」「販売数量」の3点で判断するケースが多くなります。
特にレビュー件数が極端に少なかったり、悪い内容のコメントが多い場合は出品者の評価を下げることに繋がります。
商品が売れる時期のリサーチ不足
商品は季節により爆発的に売れる商品と、通年コンスタントに売れる商品に分類できます。
購入者が求めていない時期に広告など打って拡販しても見込んだ数量を販売するのは難しい作業になります。
売れる時期と商品を見極めて販売活動を行うと効果的になるでしょう。
売上をアップさせる6つのポイント
Amazonで売上をアップさせる方法は売りたい商品によっても異なります。
一般的に効果があるのは次のようなポイントになります。
商品ページを魅力的な内容に最適化する
魅力的な商品ページとは、様々な点でアピールができているページを指します。
写真であれば最大掲載枚数の9枚をフルに使用して、商品を利用している風景がイメージできるように提示する事などが大切です。
商品名であれば、分かりやすいタイトルであるかの確認や、商品の魅力を文面で伝えられるようになっているかなどを確認し最適化します。
キーワードに関しては、各キーワードの間に半角スペースを入れると有効とされています。
それはAmazonの検索設定では、「、」や「全角スペース」などでの区切りは別々の単語として認識されないので、せっかくキーワードを複数盛り込んでもひとつのワードとして認識されている可能性があるためです。
意外とミスをしがちなパターンでは、商品ページの内部的に記載可能な文字数をオーバーしているケースです。
情報を沢山入れようと盛り込みすぎて上限を越してしまうと検索の対象外になるので再度確認してみましょう。
Amazonの内部SEO対策をして検索上位を狙う
Amazonで自分が出品した商品を見つけてもらうためには、Amazon内におけるSEO対策を強化する必要があります。
SEO対策とは、Amazon内の内部検索上位を促す対策のことです。
GoogleのSEO対策と同様に、AmazonSEOではユーザーが検索する「検索キーワード」の盛り込みが必要です。
検索キーワードと商品ページの関連性を高めることで高品質なページと判断されやすくなります。
具体的に意識する項目は以下の項目です。
- 商品名
- 検索キーワード
- 商品仕様(商品の説明を箇条書きにて解説)
- 商品の説明文
商品名も「 商品名」「ブランド名」「サイズ」「色」「規格」「年式」など詳細の情報をタイトルに詰め込むと検索に有効です。
商品仕様の説明では最大600文字の情報が記載できます。
購入したい人は必ず説明文を読み最終的に満足できる商品か確認します。
写真などでは判断できない詳細情報を記載すると、商品の魅力を最大限伝えやすくなります。
上記に合わせて、アカウントの評価や配送のパフォーマンス向上など様々な質の向上も求められます。
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Amazonショッピングカートボックスの権利を獲得する
前述でもご紹介しましたが、Amazonで販売をする上でショッピングカートボックスを獲得できるか否かは売上を大きく左右します。
ショッピングカートボックスの権利を獲得しているだけで、顧客が商品を検索した場合にカートに商品を入れると優先的に売れる状態になります。
獲得していない場合は、小さく表示される「他の出品者」から商品を選択する必要があるので購入率が著しく下がります。
Amazonスポンサープロダクト広告を活用する
商品の販売数量を増やすには、広告でのPRを活用することが大切です。
特に商品検索結果ページや商品詳細ページに表示されるAmazonスポンサープロダクト広告は、商品を販売したい年齢層やターゲットに向けて適切に広告をアプローチできるので露出拡大ができると共に売上アップに繋がります。
FBAやマケプレプライムを有効活用する
FBAとは「フルフィルメント by Amazon」の略で、商品の配送、在庫保管・管理、注文、返品対応などの煩雑な作業をAmazonが一貫して代行してくれるサービスのことを指します。
Amazonの倉庫から発送するのでAmazonプライムの送料無料サービスが利用できるので顧客満足度の向上が見込めます。
一方で同じようにAmazonプライムのサービス特典が受けられる「マケプレプライム 」というプランがあります。
FBAのサービスを受けなくても「マケプレプライム」に加入することで同様の恩恵を受けることができます。
両サービスのいずれかを受けることで、ショッピングカートボックスの獲得率が上がるので利用しておきたいプランの1つです。
良質な商品レビュー獲得を目指す
商品レビューの必要性は前項で解説しましたが、良質なレビューの獲得はアカウントの評価を上げるのに最も必要です。
同様の価格ラインの場合では、良質なレビューが多い方の販売者から商品を購入しようと考えるのは当然の流れです。
購入した方に、商品の具合の確認と商品レビューの記事依頼などをすると効果的な施策となります。
その際に、景品やポイントバックなどの付加価値などをつけたりすると、規約違反なので注意しましょう。
Amazonで売上アップをしたいなら転換率も注目する
ECサイトやインターネット上では、商品ページに訪問した顧客に対して購入するように促す行為を「転換」と言います。
そしてAmazonの話題で使用される「転換率」とは、一般的に商品ページに訪問した方が結果的にどれくらい購買に至ったかを割合で示す数値を指します。
転換率においては、使用する場面によって意味合いが異なるのできちんと把握しておく必要があります。
Amazon内においてチェックすべき転換率は以下の2点です。
- 商品ページ転換率
- 広告のターゲットキーワード転換率
商品ページ転換率
商品ページの転換率とは、前途で解説した商品ページに訪問した顧客が結果的に購入に至った割合を言いますが、この場合の転換の意味は顧客が商品を購入することです。
転換率の計算式は「注文者数÷商品ページ訪問者数」で求めることができます。
例えば月間1,000人の方が商品ページを閲覧したとして、結果100人購入に至った場合の転換率は「100÷1,000=10%」になります。
転換率10%は経験上かなりの良い数値ですが、一般的数値としては5〜7%が良質なページとされます。
著しく商品ページの転換率が低い場合は、次のような改善を早期にした方が良いかもしれません。
- 商品の価値を見直す
- 商品に関連するキーワードを商品ページに盛り込む
- 商品説明欄をわかりやすく箇条書きにするなど見直す
- 商品画像を最適化する
- 商品レビューを増やす努力をする
転換率が高ければ売上が増加、低い場合は売り上げが減少していくことを意味するので、商品ページごとの転換率を確認してパフォーマンスの改善をする必要があるか見極めましょう。
広告のターゲットキーワード転換率
Amazon広告のターゲットキーワード転換率とは、検索するキーワードから広告を介して販売に繋がった数量との割合を言います。
顧客が購入したい商品のキーワードを検索して、その際に表示された広告から自分の商品ページに移行して販売に繋がった割合を確認することで、適切なキーワードで広告を提示しているか確認することができます。
広告のターゲットキーワードの求め方は「広告販売数量÷キーワード毎のクリック数」で求めることができます。
広告は大切な自己資金を投入して提示するものなので、入札額を決定する上でも転換率の把握は重要な要素となります。
Amazon内では転換率の表示をしてくれないので、自身で上記数式を基に試算するしかありませんので確認してみましょう。
広告のターゲットキーワードは転換率を用いて以下のように運用すると良いでしょう。
- 転換率が低い場合は、キーワードの関連性が低いので広告の取りやめ検討
- 転換率が高い場合は、広告を強気に購入し広告での売上を最大化する
ターゲット広告の転換率は、広告を運用する上で指標にすることができる数値なので定期的に確認して管理すると効率を上げることができます。
それでも商品が売れずに悩んだ場合の対処方法
前途の記事を実践することで売上の改善に取り組むことができます。
しかし、すぐに売上が伸びないこともあるので、そのような場合は次のことをチェックしてみましょう。
商品の最安値と価格相場に注意する
Amazonは国内でも最大級のECモールですが、Yahoo!ショッピングや楽天市場などの競合サイトがあります。
様々な競合サイトとの価格相場に返りがあると、他のサイトや競合出品者に顧客が流れる恐れがあります。
しかし、過度に安価な商品登録をすると、Amazonのポリシーに反するとして表示する価値のない商品とみなされ評価が落ち、検索対象から除外される恐れがあるので注意が必要です。
初心者によくある傾向として、安易に他の競合に合わせて価格を下げようとします。
この行為は一つの手段ではありますが、多用するとあまりメリットがありません。
購入者は同価格でもポイント還元率やキャンペーン時のお得な時期を狙って多くを購入します。
安易に価格を下げなくても送料を含めた複数製品購入の場合は、少し単価が高くても送料無料にするためにあえて高い商品を購入して配送メリットを活用したりして購入します。
価格を大きく調整するのではなく、AmazonSEOの評価を上げる施策をしたほうが長い目で利益に繋がります。
競合が少ない商品を選定する
Amazonで売上を伸ばすためには、売れ筋商品を取り扱うことがセオリーとされています。
しかし、売れ筋商品は、競合出品者が多いとも言えるのでAmazonSEOが上位の商品であれば結果が見込めますが、まだ力のついていない出品者は競合に勝つことが非常に難しい状態です。
このような場合は、あえて競合が少なく一定の需要がある商品を狙うことも重要です。
ベテランセラーは、適切な広告を掲示したり、巧みな商品リサーチ力で売れる商品を展開します。
初心者セラーは不慣れな点が多く、不利な状況で売り上げを獲得する必要があります。
ベテランセラーが取り扱わない商品を選定して売上を獲得する事も視野に入れましょう。
タイムセールやクーポンも利用してみる
Amazonは年間を通して様々なクーポンやタイムセールを実施しています。
セールは1月・3月・7月・11月・12月などで開催されるため、そのタイミングに合わせて出品の準備をすると良いでしょう。
日用品などは一度購入してもらえるとリピーターになるケースもあります。
売れ悩む場合は、企画を通して売上の底上げを作る努力が必要です。
SNSを活用してみる
Amazon内のSEOを最適化することは売り上げを上げる必須条件ですが、他のサイトからAmazonへの人の流入を促す方法も良いとされます。
以前は広告などを他の媒体で流す場合には、多くの広告費が発生して販売初心者には敷居が高くメリットが無いように思われていました。
現在では、TikTok (ティックトック)やX(旧Twitter)などで商品の紹介をして、自社商品の広告を無料でアピールできる媒体が増えています。
このような他の媒体からの流入を活用して販売につなげる行為は、AmazonSEOからの評価も上がるとともに費用対効果も高いとされており、多用されている手法です。
イーモジャパンでのAmazon運用支援事例
食品メーカー
依頼内容 | ・Amazon広告運用 |
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依頼の背景 | 会社の方針として広告予算増額が難しい中、ROASをいかにあげていくかが課題でした。 |
課題 | ・広告運用の知見がない ・ROASが減少傾向 |
お客様の声 | 会社の予算内で広告のブラッシュアップを行って頂き、チューニング含め、細かな入札額調整や無駄な広告費が出ないように除外キーワード等を設定したことによりROASが20.3%から1,674%まで改善されたことにより広告費はそのままで売上拡大・効率の改善されました。 |
実績一覧 | https://www.eeeemo.co.jp/works/ |
まとめ
Amazonで商品が売れ悩む原因と、売上アップさせる6つのポイントを解説しました。
商品が売れない場合は、当然ながら原因の確認が必要です。
売れない商品を根気よく販売していても効率が良いものではありません。
商品ページのどこが悪いのかを確認するのは、初心者には難しい点もあります。
まずは前途の項目をひとつずつクリアして、最終的に転換率を確認し判断すると良いかもしれません。