楽天市場でECサイトを立ち上げた際に、どのように運営して良いのかわからなくて悩んだことはありませんか?
思ったように売上が伸びない時や、専門家に相談したいと思った時に役立つ楽天ECコンサルタントですが「どのようなサービスかわからない」や「楽天ECコンサルタントの利点がわからない」などと利用に躊躇することもあるでしょう。
ここでは「楽天ECコンサルタントとはどのようなサービスなのか?」そして「コンサルタントの活用方法や選定時のポイント」について解説します。
楽天ECコンサルタントとはどのようなサービス?
楽天ECコンサルタント(以下、楽天ECC)とは、楽天市場に店舗を出店した際に店舗ごとに担当する専属のコンサルタントの事をいいます。
楽天ECCは、楽天市場で出店した際に無料でサポートをしてもらえるサービスで、楽天市場での店舗管理に悩んだ際に相談できる頼れる存在です。
出店したばかりでどのように商品の拡販をしたら良いのかわからない場合や、商品の特性によって効率の良い販売方法を一緒に企画して考えてくれます。
楽天ECコンサルタント(ECC)には種類がある
前述のように楽天市場では公式として、EC販売を無料でサポートして相談できるコンサルサービスと、楽天市場に対応している社外代理店を用いた有料のECコンサルサービスがあります。
本記事では前者の公式サービスを解説していきます。
地方支店もあり、対面相談もできる
楽天市場では、各都道府県の自治体や地方銀行と協力し、ネットショップで地方活性化を応援する取り組みをしています。
北は北海道から、南は鹿児島まで全国14店舗の支店を展開しているので、地方の方も地方支店から対面で直接相談に乗ってもらえます。
楽天ECコンサルタント(ECC)の仕事内容
楽天ECCでは、具体的に次のようなサービスを行います。
- SEO(検索エンジン最適化)改善対策
- 広告の選定や販売の提案
- LPO(ページの修正)提案
- 新規イベントやお得な情報の告知
- 新機能の導入連絡
SEO(検索エンジン最適化)改善対策
Yahoo!やGoogleの他に、様々なECプラットフォームの検索エンジンで検索した際に自店舗の記事が検索1ページ目に表示されるだけで売上は格段に変わってきます。
SEO対策は固定の費用も掛からなく、広告などのランディングコストが発生しないので自然な顧客の流入を促せるとても重要な項目です。
広告の選定や販売の提案
顧客が多数流入してくるタイミングでの適切な広告のやり方や、売れやすい商品画面構成にするにはどのような写真を挿入すれば良いのかなど細かいアドバイスを行い、売れるECサイト店舗に改善する手助けをしてくれます。
LPO(ページの修正)の提案
LPOとは「Landing Page Optimization」の略で、日本語に訳すと「ランディングページの最適化」と訳されます。
クリックして最初にたどり着く検索ページをランディングページ(以下、LP)と呼びますが、LPがユーザーのニーズにマッチするように最適化し、ページの成約率を上げるマーケティング手法のことをLPOと呼びます。
LPがニーズと乖離していると、商品が良いものでも今欲しいものではない商品のLPが表示されても購買意欲に繋がりません。
新規イベントやお得な情報の告知
お正月、バレンタイン、クリスマスまで年に多数のイベントがあります。
新規のイベントの告知や楽天市場内での特集参加権などのお得な情報も楽天ECCのサービス範囲です。
新機能の導入連絡
WEBの技術は日々進化していますので、新たな見せ方や新機能の導入が急に決まることもあります。
楽天ECCは新機能やサービスを促すために各店舗への連絡も行います。
細かい仕様変更や仕様変更の周知徹底のためのアナウンスなどを行うことも大切な仕事です。
楽天ECコンサルタント(ECC)の担当の方とはどのようにして連絡を取り合うの?
楽天ECCの担当と連絡を取る方法は、主に「電話」「メール」「Viber」の3つの方法でコミュニケーションをはかります。
メールが一番手っ取り早くコミュニケーションや相談を行えますが、返信に時間がかかることがあるのであまりおすすめできません。
RMSに記載ある電話番号からも連絡が可能ですが、回線が混み合っていたり対応スピードが遅いことが多いという話をよく聞きます。
対応スピードが一番早いと言われているのが「Viber(バイバー)」です。
Viberとは?
Viberとは、楽天グループが展開している通話・チャット・メッセージが無料で行えるアプリです。
スマホでも使用できるのでご存知の方も多いかもしれません。
Viberでは前述にもあるように通話もできますが、対応の速さではチャットで相談をすると比較的早期に返答がくる傾向にあります。
楽天ECコンサルタント(ECC)を活用するメリット
楽天ECCと協力することで得られるメリットは次のようなことがあります。
他店舗の売れ筋や成功事例が知れる
楽天ECCでは、他店の成功事例の情報を共有しています。
どのような商品をどのようなタイミングでリリースすると成功したかなど、事細かな情報を具体的に提案してもらえます。
通常ではそのような有益な情報は社外秘となりますが、楽天ECCでは店舗間での情報共有を前提としてサポートする方式になっているのでより活きた情報を入手できます。
楽天ECコンサルタント(ECC)経由の有利な広告がある
楽天ECC経由でしか入手できない特別な広告がある事をご存知ですか?
楽天市場内で開催される「お買い物マラソン」や「楽天スーパーSALE」などの広告は、基本的にコンサルタント経由からでしか購入できません。
このような特殊な広告は、広告の効果が非常に高いので事前に審査があります。
商品の売れ行きや総合的なレビュー数など項目は多岐に渡りますが、コンサルタントと良い関係を築いている場合は優遇されることもあります。
コンサルタントの中には、広告を優先的に都合が付けられる方もいますので、有益な情報をいち早く入手できる関係は重要です。
限られた店舗にしかチャンスがないこの広告の効果は、非常に効果が高いものになります。
楽天市場の有益情報が早期入手できる
楽天ECCと良好な関係を築いていると、有益なイベント情報や楽天市場の仕様変更などの情報が早期に入手できます。
楽天ECCは楽天社員なので、どこよりも正確な情報が得られます。
イベントごとにタイムリーな購買動向も提供してもらえるので、費用対効果の最も高い施策を仕掛ける事で売り上げアップを見込めます。
過去の膨大な蓄積を得られる
楽天ECCは、過去楽天市場で購買された様々な成功データや傾向を提供してくれます。
「商品によって何月に出品する事で販売数量の増加が見込める」や「過去のデータから年齢層を絞ったこちらの商品の方が良い」など有益なアドバイスをしてくれます。
無駄に数量を出品するよりも効果的な店舗運営の方法を相談できます。
効果的な売上施策のを貰える
楽天ECCから売上アップの方法を具体的に提案して貰えるのも大きなメリットです。
どの広告をいつのタイミングで活用して、どれだけ売上アップに繋がったかなど詳細を過去の事例を元に提案してくれます。
楽天ECコンサルタント(ECC)を活用するデメリット
楽天ECCでは沢山のメリットがありますが、デメリットと言われる事もあります。
コンサルタントに対して成果が保証されてはいない
楽天ECCはコンサルタントに対して成果を保証しているわけではありません。
楽天ECC以外のコンサルに依頼をしてもそれは同様ですが、必ずしも売上が上がる保証はされてはいません。
最終的にコンサルタントからの情報を活用して結果に結びつけるのは店舗管理者なので、効果的に情報活用する必要があります。
担当のコンサルタントが変わりやすい
楽天ECCとのコミュニケーションが円滑に行えるようになったと思っても担当はずっと同じ方での固定ではありません。
担当は専門分野によって変更や他部署への異動などがあります。
2〜3ヶ月で変更する事もあれば、2年程度で変更される事があります。
相性が悪い担当との関係であれば早期に変更になるのは前向きになれますが、相性が良い担当と離れることになるのは売上にも影響するので注意が必要です。
独創的な店舗作りは期待できない
楽天ECCでは、メリットとして他の店舗の成功事例がリアルに参考にできる利点がありました。
これはメリットでもありますがデメリットでもあります。
競合店舗と大きな差別化がしにくい傾向にあるので、差別化には苦労する事が多々あります。
成功している店舗の類似店舗を作成すればある程度売上が見込めるかもしれませんが、反面競合が多い状態にもなりかねません。
独創的な店舗を期待する場合は、楽天ECCに頼りすぎることはデメリットです。
担当の熟練度により効果が大きく変わる
楽天ECCの中には、入社して間もない新人からベテランまで様々な人材が配属しています。
新人の場合でも、社内研修でコンサルタントの知識は有していますがベテランとの知識の差は歴然です。
経歴などをみて次の担当者を選ぶ事はできないので、多少の運要素があります。
楽天ECCとの関係をある程度の距離にして過度に依存しないほうが自身の成長にもなるので、時間がある時に自分に投資して勉強する事を忘れないようにしましょう。
担当が多忙な事が多いので営業優先になる事も
楽天ECCは、一人のコンサルタントで50〜100以上もの店舗を担当することになります。
店舗の売上を向上させるアドバイスをする役目とともに楽天社員としても売上を上げなくてはなりません。
よって広告を掲載してくれる金額が多い店舗を優先する事もタイミングによってはあります。
小さな店舗の頃は、思ったようなコミュニケーションが取れなかったという話もあります。
全ての担当がこのような営業優先とは言いませんが、一般的な社会の原理としてお得意様を優先する事もあるということは念頭に置いて付き合いましょう。
楽天ECコンサルタント(ECC)から自店舗はこのように見られている
楽天ECCとの付き合い方が売上に左右されそうですが、担当者は自店舗をどのように見据えているのでしょうか?
自店舗がどれに当たるか考えて有効なアプローチを考えましょう。
流通店舗
流通店舗とは有名メーカーなどの商品を中心に取り扱う店舗で、売上重視の傾向にあり、流通量と額に販売スタンスの重きを置くタイプを指します。
利益率は高くはありませんが、金額が高く月に数千万円以上の店舗は広告も多く出すので担当から見ると良い店舗となります。
広告店舗
広告店舗とは、メーカーからのOEMで販売している高利益率商品や独占的に販売できる占有契約をしている店舗を指します。
利益率が高いのが魅力ですが、商品の認知度が低い傾向にあり、楽天市場含めて月間数十万から数百万円以上の広告投資を行っている店舗が対象になるケースが多いです。
ポテンシャル店舗
ポテンシャル店舗とは、まだまだ規模が小さい駆け出しの店舗ですが売上を上げる意欲が非常に高い店舗のことを指します。
向上意欲の高い店舗は、伸びる可能性があるのでコンサルタント側から見ても協力したいと思わせます。
やる気があるのに思ったように担当者からフォローされない場合は担当変更を申し出ると良いでしょう。
非稼動店舗
非稼動店舗とは、その名の通り楽天ECCからのアプローチを無下にしたり、連絡が全く取れない店舗を指します。
楽天市場の店舗には、商品を出品しているもののコンスタントに運用している形跡が無いなど、やる気がない店舗は非稼動店舗とみなされます。
楽天ECCもこのような店舗に時間を割いていても意味がないので、業務連絡以外はあまり積極的にコミュニケーションを取りません。
逆にやる気があるのに、楽天ECCとのコミュニケーション不足で非稼動店舗とみなされている場合は一度担当と話し合う必要があります。
楽天ECコンサルタント(ECC)を上手に活用する
楽天ECCは、多くのメリットがありますがその反面デメリットもあります。
しかし、上手に活用することで店舗の売上を伸ばすこともできるでしょう。
楽天ECCの上手な活用方法は次のようになります。
抽象的な話ではなく具体的な相談をする
楽天ECCから有益な情報を貰うには、より具体的な相談をすると良いでしょう。
例えば「売上をもっと上げたい」と抽象的な相談された場合どう答えるでしょうか?
多くの場合の答えは、当たり障りない回答が返ってくることが予想されます。
「特定の商品ページを検索の上位に持っていきたいので効果的なSEO対策を教えて欲しい」などの問い合わせの場合はどうでしょうか?
何がしたいか、そしてどのような情報を求めているか明白なのでより明確なアドバイスが貰えるでしょう。
目標売上金額と広告費の共有
決められた期間での目標売上金額と、実現のために使用したい広告費を共有しましょう。
楽天ECCもどれだけの広告費が見込めるか確認できることで、より積極的なフォロー体制を築けます。
年間の計画なども提示するとお互いによりわかりやすい目標となるので良いでしょう。
コミュニケーションのレスポンスは早く積極的に
楽天ECCとのコミュニケーションは、積極的かつレスポンスを早くしましょう。
楽天ECCの担当は一人で多くの店舗を担当することになるので、早期にレスポンスがないと他の店舗の人とコミュニケーションを始めてしまいます。
コンサルタントからの連絡があった際は早期に返信してアピールすると良いでしょう。
楽天ECC側としても、店舗運営者の中でやる気のある方からの相談は無下にしません。
イーモジャパンの楽天市場運用事例
健康食品メーカー
依頼内容 | 楽天市場の運営コンサルティング |
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依頼の背景 | 自社ECでは数百万円の売上がつくれていたので、ECモールに参入をした。 |
課題 | 商材が「健康食品」のため、市場がレッドオーシャン化しており、定石の運用では売上をつくることが難しかった |
お客様の声 | 運用開始3か月で6倍の月商向上を実現してもらいました。 ご依頼して1年半経過しますが最大月商で3600万円を達成しました。 |
まとめ
「楽天ECコンサルタント(ECC)はどのようなことをするのか」や「楽天ECコンサルタント(ECC)のメリット・デメリット」などについて解説しました。
たとえコンサルタントが熟練度の高い方であっても、100%の成功などはないので、最終的には自分で進む道を決める必要があります。
そのためには、楽天ECCと密にコミュニケーションをとり、有益でタイムリーな情報を得ることが必須です。
楽天ECCにもデメリットはありますが、活用方法を見極めることで強力なサポートになります。
無料で受けられるサービスなので限界はあるかもしれませんが、もし楽天ECCで物足りないようなことがあれば、楽天市場に特化した運用代行などのコンサルを有料で依頼しても良いかもしれません。
イーモジャパンでは、楽天市場の運用支援を始めとしたECサイト運用の豊富な実績から様々なご支援を行っております。
楽天市場で出店や販売をお考えの方や、出店しているが思ったように成果が上がらないという方は、お気軽にお問合せください。
イーモジャパンの経験豊富なスタッフがあなたのEC事業をバックアップいたします。